「劇場でも見たい」 『鬼滅の刃 無限城編』で期待の「原作おまけページ」のアニメ化

AI要約

TVアニメ『鬼滅の刃』は、原作コミックスに掲載されている「設定こぼれ話」や「大正コソコソ噂話」をアニメ化しており、ファンの間で注目を集めている。

映像化を望むファンが多いエピソードには、上弦の参「猗窩座」の過去や、同期「カナヲ」の入隊理由に関する設定などが挙げられる。

また、上弦の壱「黒死牟」と縁壱の母親「朱乃」に関するエピソードも、原作ではあまり明かされていない人柄を描いている。

「劇場でも見たい」 『鬼滅の刃 無限城編』で期待の「原作おまけページ」のアニメ化

 TVアニメ『鬼滅の刃』は、これまでに原作コミックスの話の間に描かれている「大正コソコソ噂話」や、イラストなどをアニメでも描いてくれています。劇場3部作で制作される「無限城編」でも重要な設定が描かれていることから、「大正コソコソ噂話」や「設定こぼれ話」などの映像化を望むファンも多いようです。

※この記事では、まだ『鬼滅の刃』のアニメ化されていないシーンに関する記述があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

 まず、「映像化してほしい!」と声があがっているのは、コミックス第18巻で描かれた「上弦の参」の鬼である「猗窩座」の過去に関する「設定こぼれ話」です。設定こぼれ話では、詳細な彼の過去設定が記載されています。

 原作の猗窩座の過去では、「狛治(人間時代の名前)」が父親の自死で自暴自棄になっていたところ、武術の道場を営んでいる「慶蔵」や彼の娘「恋雪」と出会って、救われていく姿が描かれています。そして、狛治が恋雪と婚約して道場を継ごうとした矢先、隣の道場の息子が井戸へ毒を入れて慶蔵と恋雪が毒殺され、怒り狂った狛治は、隣の道場の人たちを皆殺しにしてしまうのです。

 原作では慶蔵たちと隣の道場の関係性についてあまり触れられていませんが、設定こぼれ話では両者の関係が描かれています。恋雪に惚れていた隣の道場の跡取り息子は病弱な恋雪を無理やり連れ出し、彼女は発作を起こして死にかけ、跡取り息子は怖くなって逃げだしてしまいました。

 この件に慶蔵が怒って、ふたつの道場は試合することになり、狛治がひとりで全員を倒します。隣の道場はおとなしくなったものの、その後、跡取り息子が慶蔵たちの家の井戸に毒を入れたのです。そのほか、猗窩座の技の由来や鬼の文様も、人間時代がベースになっていることが明かされました。

 また、コミックス第19巻の「大正コソコソ噂話」では、主人公「炭治郎」の同期「カナヲ」が「鬼殺隊」へ入った理由が判明します。カナヲの一面が分かる設定のため、映像化を望むファンも多いようです。

 蟲柱の「しのぶ」とその姉「カナエ」によって人買いから救われたカナヲは、しのぶの「私邸兼隊士」の治療所である「蝶屋敷」に住み始めます。しかし、カナヲは家事やけが人の治療をうまく行えませんでした。そこで無断で鬼殺隊の入隊試験である選別に参加して、見よう見まねで覚えた「花の呼吸」で鬼殺隊の一員になったのです。

 初期のカナヲは無感情に見えますが、鬼に家族を殺されたしのぶや蝶屋敷に住まう「アオイ」たちを見て、鬼を許せない気持ちが強くなり、自分の意思で入隊を決めています。このエピソードから、初期のカナヲにもちゃんと感情の起伏があったことが分かるでしょう。

 ほかにも、コミックス第20巻の「大正コソコソ噂話」では、原作ではあまり登場しなかった上弦の壱「黒死牟」と黒死牟の兄「縁壱」の母親である、「朱乃」の人柄が分かるエピソードが載っています。

 原作での朱乃は登場回数が少なく、詳細があまり分かっていません。しかし「大正コソコソ噂話」では、おっとりしていて物静かな性格だったことや、ふたりの兄弟を平等にかわいがっていたことが記されています。そして、亡くなる前に兄弟が離ればなれにならないようにと遺言書に残していましたが、兄弟はバラバラになり、願いは叶えられませんでした。また、縁壱という名前も、朱乃の「人と人の繋がり」を大事にしてほしい、という願いが込められています。