『めざましテレビ』新メイン就任のフジ伊藤利尋アナ、どんな場面でも「完璧に仕切る」実力 局アナとして出演者やスタッフへの気遣いも

AI要約

伊藤利尋アナウンサーが三宅正治アナウンサーに代わって『めざましテレビ』のメインキャスターに就任した。伊藤アナは20日から21日に放送された『FNS27時間テレビ』で高視聴率を記録し、人気を集めた。

伊藤アナは20代から幅広い番組で活躍し、フリーになる誘いもあったが、フジテレビに残り続け、生放送での冷静な対応や猛獣遣いのスキルを発揮している。

伊藤アナの魅力は、落ち着いたルックスや適切な進行能力、若いタレントに対する敬意、そして男性アイドルたちからも尊敬される存在である。

『めざましテレビ』新メイン就任のフジ伊藤利尋アナ、どんな場面でも「完璧に仕切る」実力 局アナとして出演者やスタッフへの気遣いも

 朝の情報番組『めざましテレビ』(フジテレビ系)で、卒業する三宅正治アナウンサー(61才)に代わってメインキャスターに就任することが明らかになった伊藤利尋アナウンサー(52才)。バラエティから報道まで多くの番組で活躍する伊藤アナの魅力について、放送作家でコラムニストの山田美保子さんが解説する。

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 フジテレビにとって、待ちに待った最高の朗報と言っていいだろう。20日の午後6時30分から21日の午後9時54分にかけて放送された『FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭!』の視聴率が22日に発表され、個人全体4.0 %、コアターゲット(13歳~49歳の男女)4.6%を獲得。個人・コア共に横並びトップとなる高視聴率を記録したのである。さらに、番組フィナーレとも言うべき『カギダンススタジアム』からエンディングまでの21日の午後6時30分から午後9時54分では、個人6.9%、コア7.8%の平均視聴率をマークし、横並びの人気バラエティ番組やドラマを制し、同局の2024年の最高記録を更新したことも明らかになった。

 21日の午後、視聴者の注目を集めた企画は、『ドッキリGP VS新しいカギ』「生ボムマジ爆発~粗品はん!気に食わんことあってもあんまりディスらんとってやSP~」で、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』『新しいカギ』両番組のレギュラー陣が大集合し、激ムズ言葉に挑戦。ミスすると負けチーム全員が大放水を浴びたり、代表者が地上40メートルの逆バンジーに挑戦したりする過酷な罰が科せられるというものだった。

 このところネットを賑わせている「霜降り明星」粗品と東野幸治の舌戦がLIVEで実現したことや、女優・小池栄子が大放水を厭わず終始笑顔で参戦したことなどがネット民を喜ばせていた。

 同コーナーを仕切っていたのが「おぎやはぎ」の小木博昭と伊藤利尋アナウンサー。2022年4月1日、『バイキングMORE』が終了して以来、ナレーターとしての出演が多く、なかなか姿を見ることがなかった伊藤アナが、人気芸人や小池、若槻千夏、「マッサマン」ことSnowManの向井康二らを含めた大人数を生で仕切ったのだ。

 1995年に入社して以来、生放送の帯番組への出演から『VS嵐』の“天の声”や、総合司会を務めた『知りたがり!』などで人気を博した伊藤アナ。とんねるずには特別に気に入られており、フリーになることを勧められていた時期もあるようだ。2015年3月30日からの3年間は『みんなのニュース』の平日版キャスター、同番組終了後は『情報プレゼンター とくダネ』のサブ司会や総合司会を務め、その後は坂上忍の横で『バイキングMORE』に出演していた。

 筆者は午前中時代の『知りたがり!』や『バイキングMORE』で伊藤アナと何度も共演している。伊藤アナの魅力は、なんと言っても生放送に強いことと、いわゆる“猛獣遣い”であることだろう。番組中に突発的なことやアクシデントがあったとしても、伊藤アナは冷静に対処。硬軟どちらのネタも鮮やかにさばけるので、どんなニュースが入って来ても、「初めまして」の専門家がやって来ても、完璧に仕切れることには毎回驚かされた。

 前述の『27時間テレビ』でも、そのスキルが十二分に活かされていた。生放送で、あれだけの人数の人気者たちの中心にいると、どれほどのベテランでもテンションが上がり過ぎてしまい、その結果、喋り過ぎたり、時間が気になって、いい場面でつい口を挟んだりしてしまいがちだ。

 が、伊藤アナは終始、小木を立て、芸人らのコメントを黙って待ち、絶妙のタイミングで次へと進行していくのである。

 平和的なルックスで、上半身を深く曲げたポーズや1~2歩、前に出るリアクションは、アナウンサーとして最大限の表現。決して演者の邪魔をせず、自分よりも若いタレントに対しても“さん付け”で絶対にタメ口になることのない伊藤アナは、男性アイドルたちからも一目置かれる存在なのである。