(G)I-DLE、現行法違反の指摘を受け“赤十字”プリントの衣装を謝罪 議論繰り返されるK-POP衣装の課題

AI要約

(G)I-DLEが韓国の音楽番組『ミュージックバンク』に出演し、衣装が法的問題を引き起こした。大韓赤十字社の標章を無許可で使用し、所属事務所が謝罪した。

衣装デザインは法律違反の可能性があるだけでなく、人命救助隊のイメージを性的対象化するとしても議論を呼んでいる。

K-POPシーンにおける衣装はパフォーマンスやアート性を強調するが、リスク管理の重要性がさらに浮き彫りになった。

(G)I-DLE、現行法違反の指摘を受け“赤十字”プリントの衣装を謝罪 議論繰り返されるK-POP衣装の課題

 (G)I-DLEが韓国の音楽番組『ミュージックバンク』(KBS)に出演。出演時の衣装が「大韓赤十字社の組織法違反なのでは?」と話題となり、のちに所属事務所が謝罪した。

 7月19日に同番組に出演した際の衣装は、人命救助隊をコンセプトにしたもの。赤と白を基調としたトップスの胸元には、“赤十字マーク”がプリントされていた。

 大韓赤十字社の組織法第25条には、「赤十字社、軍医療機関または赤十字社からその使用の承認を受けた者でない者は、事業用もしくは宣伝用に白地に赤いギリシャ式の十字(希蝋式十字)を表示した赤十字の標章またはこれに類似する標章を使用してはならない」(※1)と明示されている。そのため、“赤十字マーク”を赤十字社からの許可なくデザインすることは禁止されており、今回の(G)I-DLEの衣装デザインは現行法違反なのではないかという声が挙がったのだ。

 韓国メディアは、大韓赤十字社の関係者が「所属事務所から標章使用に対する承認の問い合わせが来たことはない。(G)I-DLEの所属事務所に関連内容を確認する予定だ。故意に赤十字エンブレムを使用したようには見えないだけに、内容を確認後、再発防止を要請する」と伝えたと報道し、その後の動向に注目が集まっていた。

 そして7月22日、所属事務所であるCUBE ENTERTAINMENTがオフィシャルSNSを通じて、「舞台衣装に問題があったことを認識して大韓赤十字社に連絡し、謝罪ののちに再発防止およびフォローアップについて積極的に協議しています」「当社は、関連してご不便をおかけした関係者の皆様に、もう一度謝罪を申し上げます」とコメントを発表した。

 なお、同衣装については、法律違反以外にも人命救助隊という存在を“性的対象化”しているのでは、という声も挙がっている。過去にもK-POPにおける露出の激しい衣装については度々議論になっており、LE SSERAFIMがデビュー前に公開したティザー映像(2022年4月公開)で見せたメンバーのアンダーブーブ姿やTWICEが「Talk that Talk」(2022年8月リリース)のMVで披露したランジェリー風衣装なども議論の対象となった。

 楽曲コンセプトに合わせた衣装が、よりパフォーマンスやメンバーの魅力を際立たせることで唯一無二のアートフォームを作り出しているK-POPシーン。その一方で、グループ数も増加し、次々と新しいデザインの衣装を考案が考案されていくなか、様々なリスクヘッジを行う必要があることが、今回の事例でさらに浮き彫りとなったのではないだろうか。