水川あさみ“道上”、櫻井翔“清家”を裏で操る真の“ハヌッセン”に近づく、そしてタイトル回収も<笑うマトリョーシカ>

AI要約

清家一郎を裏で操る者が秘書・鈴木俊哉なのか、元恋人の美和子なのかが明らかになる第3話。

新聞記者の道上が清家と鈴木の関係性を探る中、過去の謎が明らかになり、元恋人の美和子の存在が浮かび上がる。

美和子と清家を分かつ人物が現れ、シナリオの秘密や謎の女の登場など、物語はさらに謎解きへと進展する。

水川あさみ“道上”、櫻井翔“清家”を裏で操る真の“ハヌッセン”に近づく、そしてタイトル回収も<笑うマトリョーシカ>

水川あさみが主演を務める金曜ドラマ「笑うマトリョーシカ」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)の第3話「裏で操る者を追え!秘書VS元恋人」が7月12日に放送。政治家・清家一郎(櫻井翔)を裏で操っているのが秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二)なのか、元恋人の美和子(田辺桃子)なのかが明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)

■人間の欲望と謎が絡み合うヒューマン政治サスペンス

同ドラマは、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ早見和真が2021年に発表した同名小説が原作。抜群の人気を誇る若き政治家と有能な秘書の“得体の知れない不気味さ”に気付いた新聞記者が、彼らを取り巻く黒い闇に迫るヒューマン政治サスペンス。

印象的な笑顔とリベラルな言動で人気を集め、未来の総理候補との呼び声も高い若き政治家・清家一郎(櫻井翔)と、そんな彼を支える有能な秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二)。その2人の奇妙な関係を暴こうと、新聞記者である道上(水川)は、彼らの隠された過去を探っていく。

また、道上の社会部時代の先輩記者・山中尊志を丸山智己、道上の後輩記者・青山直樹を曽田陵介、道上の元夫・旗手健太郎を和田正人が演じる他、謎の女役として高岡早紀が出演。

さらに、清家と鈴木の福音学園時代の同級生・佐々木光一を渡辺大、大手新聞社社会部の敏腕記者だった経歴を持つ道上の父・兼高を渡辺いっけい、清家の実父で、官房長官を務めた経験もある有力代議士・和田島芳孝を加藤雅也、明るく前向きで肝がすわっている道上の母・香織を筒井真理子が演じる。

■元恋人・美和子の存在を探ろうとする道上が清家から取材拒否される

道上は、「BG株事件」の真相を追っていた道上の父・兼高が交通事故で亡くなったことに、清家(櫻井)の秘書・鈴木(玉山)が関わっているのではないかと疑い、清家と鈴木に接近。清家は大学時代にヒトラーと、ヒトラーを操るハヌッセンに関する論文を書いていたことから、道上は清家と鈴木をその関係性に置き換え、“鈴木が清家を操る目的”を探ろうとした。

しかし、その鈴木も同様の交通事故に遭ったことで考えを改め、清家の自叙伝「悲願」に登場した元恋人・美恵子(仮名)の正体を暴こうと動き始めた。清家自身に聞くのが一番早い方法だが、なぜか突然に“取材拒否”の連絡を受けてしまう。

その後、清家の大学時代の同窓生・佐伯や清家が師事していた武智議員(小木茂光)の元政策担当秘書・藤田(国広富之)に接触を試み、“美恵子”についていくつか情報を得ることができた。

■元恋人の名前は“三好美和子”、「惰性で長生きしたくない」

佐伯の話から自叙伝に登場した“美恵子”は三好美和子だということが分かる。清家が師事していた武智議員(小木茂光)の元政策担当秘書・藤田(国広富之)はマスコミ関係の人間と会うことを拒んでいたが、道上が粘って話を聞くことができた。

藤田は清家のことを「心の内を探らせない」「心が無い」と評し、美和子(田辺桃子)と会った時のことも道上に話す。その時も美和子は、ジャニス・ジョプリンやジミ・ヘンドリクスが27歳で亡くなったことを話し、「惰性で長生きしたくない。生きた証を残せたならパッと散りたい。だから、私が27歳までに一郎くんを立派な政治家にしてみせます」と、その年齢へのこだわりとも言える考えを力説していたという。

■藤田「ハヌッセンは今も近くにいる」

藤田は、鈴木に忠告して、清家と美和子を別れさせたと話すが、道上は実は別れておらず、裏から清家を操っているんじゃないかと推測。藤田の話によると、武智は引退する予定で清家に地盤を譲る準備をしていた。何もせずとも次の選挙で、29歳で初当選していただろう、と。それならば、危険を冒してまで鈴木は武智を事故と見せかけることはしないはず。しかし、「27歳」にこだわる美和子は違う。

当時、武智議員に愛人がいて、不倫関係にあった。その相手が誰なのかを藤田は知らなかったが、美和子だったのではないかと推測できる。武智議員が交通事故で亡くなり、清家が27歳で議員になった時、新人議員にはベテランの秘書が必要だと思われるが、藤田は鈴木を通して秘書になることを断られたと明かした。

藤田は、道上が調べたことも聞かされた上で、まだ美和子がかかわっていると悟ったのだろう。「ハヌッセンは今も近くにいる。寝首をかかれないように気を付けて」と、道上に忠告した。

■美和子が書いたシナリオのタイトルは「最後に笑うマトリョーシカ」

佐伯から連絡があり、美和子が関東テレビのシナリオコンクールに、清家をモデルにした政治がテーマのシナリオを応募していたことが分かった。そのタイトルは「最後に笑うマトリョーシカ」。

「血の裏付けと人を引きつける力のある人間が、中身が空っぽのまま存在してるなんて奇跡ですよね。しかもその人が100%私に依存してくれている。完全に自分色に染められるんです。こんな良いもの、絶対渡しませんよ」。

これは鈴木が、美和子と清家を別れさせようとした時に聞いた、美和子の言葉。清家をマトリョーシカにたとえて、自分が思うように操り、自分色に染める。鈴木もその時にシナリオのタイトルが「最後に笑うマトリョーシカ」だと聞かされていた。ここで「笑うマトリョーシカ」というドラマタイトルが回収されることに。

道上が鈴木の病室を訪ね、「私と利用してください」と言って、シナリオを入手するために関東テレビに連絡を入れてほしいとお願いした。その場では鈴木は断ったが、その後、鈴木がテレビ局に連絡を入れ、道上はシナリオを手に入れることができた。

そのシナリオに書かれていたのは“三好美和子”ではなく“真中亜里沙”という名前だった。ラストシーンで、謎の女(高岡早紀)が登場したが、彼女が“美和子”、あるいは“亜里沙”なのだろうか。清家を操る人物に近づいた感じはあるが、まだまだ謎に包まれた部分が多い。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

※兼高の高は正しくは「はしご高」