『新美の巨人たち』現代美術家・村上隆を特集 “本人そっくり”ロバート秋山竜次がナビゲート「本当に親戚なんじゃないかと」

AI要約

村上隆を特集した『新美の巨人たち』で、アートトラベラー秋山竜次が村上アートの謎を解き明かす。

村上隆の17年ぶりの民放特集で、作品やアートに対する強いこだわりが紹介される。

番組では村上の個展や作品の裏にある「仕掛け」、日本美術史家辻惟雄からの評価も紹介される。

『新美の巨人たち』現代美術家・村上隆を特集 “本人そっくり”ロバート秋山竜次がナビゲート「本当に親戚なんじゃないかと」

 7月13日(土)放送の『新美の巨人たち』(テレ東系 午後10時~10時30分)は、現代美術家・村上隆を特集。村上本人が登場し、アートトラベラーとしてロバートの秋山竜次が村上アートの謎をひもとく。

 近年は「もう日本国内におけるインタビューや、メディア出演もやめ、メディア映えしないこの面はもうさらさない、と決めた」と語っていた村上。今回、番組のコンセプトに賛同し、『日経スペシャル カンブリア宮殿』(テレ東系・2007年2月5日放送)以来、実に17年ぶりとなる民放での特集・出演が実現した。

 日本画壇では批判の嵐、しかし海外では大絶賛されるそのユニークすぎる作品群。果たしてその異端ともいわれる芸術はどこから来るものか。アートトラベラーとして村上アートの謎をひもとくのは、よく「本人そっくり」と言われるロバートの秋山竜次。村上本人たっての希望により初共演が実現した。

 しかし、ただ似ているだけの起用ではなく、さまざまなキャラクターに成り切る「クリエイターズファイル」シリーズで一世を風靡した秋山の緻密な人間観察力が、村上のアート群と化学反応を起こし、村上の強烈なこだわりを豊かな表現力でナビゲートする。

 舞台は、京都市京セラ美術館で開催中の国内では8年ぶりとなる個展「村上隆もののけ京都」。連日多くのファンが国内外から押しかける中、ひときわ注目を浴びるのが新作「風神図」「雷神図」(2023-2024)。江戸の昔からおなじみのモチーフが、ポップでファンシーなキャラクターに。しかしそこには、日本の絵画が伝統的に獲得してきた「ある構図の秘密」が隠されていた。

 この作品にはそれ以外にも細かい“仕掛け”がたくさん。村上自身が語る「なぜ“仕掛け”が多いのか」、その強すぎるこだわりに、秋山も心を揺さぶられる。

 番組には、伊藤若冲や曽我蕭白といった奇想の絵師たちを世に再評価させた美術界の巨匠・辻惟雄も登場。村上が師と仰ぎ、理論的支柱ともする日本美術史家だ。辻が村上に告げた辛らつな言葉に発奮し、アシスタントを使わず自ら描き上げたという作品には秋山も大興奮。そして「風神図」「雷神図」について辻は「これは村上の傑作のひとつとして世に残る」と語る。

<秋山竜次(ロバート)コメント>

美術番組からのオファーは初めてで、最初はどういうスタンスでいいか分からなかったですけど、とにかく村上隆さんの世界にどっぷり浸ってみようかなと思って、扮装してみました。そしたら自分でも、今までいろいろと扮装した中でもトップクラスに入るくらいしっくりきて、マジでびっくりしましたね。ご本人とお話しさせてもらったらお互いルーツが北九州で、本当に親戚なんじゃないかと思いました。

絵を描いたご本人が横でお話ししてくれるのも、めちゃめちゃぜいたくな時間でしたね。本当に優しいし、当然ですがものすごく頭を抱えて作品にぶつかっていかれている、そんな感じがこれでもかと伝わりました。

僕は本とかで見る範囲の村上さんのポップな感じを想像して来たんですけど、ちょっと奥が深すぎました。村上さんといえば、カイカイキキのフラワーのキャラクターっていうイメージがあると思うんですが、それはほんの一部であって、いろいろ見入るようなものがめちゃめちゃありました。

全く違う世界が広がると思うので、ぜひ、皆さんご覧いただければと思います!

<番組プロデューサー・岡田英吉(テレビ東京 制作局)コメント>

村上隆はなぜこんなに批判されるのか、それなのになぜ海外では驚くほどの高評価を得るのか。私にとっても不思議で、ミステリアスな作家でした。その謎が、アートトラベラー秋山さんの豊かな感性と、辻先生の長年の研究に裏打ちされた的確な理論で明かされていく様が、とても痛快な30分になっています。村上隆を食わず嫌いしている方がもしいたら、ぜひご覧いただきたい。そして彼のポップな表現は初めて触れるお子様にもきっと元気を与えることと思います。ぜひご家族そろってお楽しみください!