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「はじめまして、タデクイです」【後編】ぴあ音楽編集部イチオシアーティストインタビュー
北海道釧路市の阿寒湖畔出身で、幼馴染の3人で結成したバンド、タデクイ。札幌を中心に活動し、今年3月には初音源「日常」、「屁理屈」を配信リリース。3月8日には1stワンマンライブ「ブルースを蹴飛ばせ」を札幌cube gardenで行なった。
タデクイというバンド名は、ことわざ“蓼食う虫も好き好き”からきたもので、ジャンルにとらわれず自分らしくある思いで冠した。ここからその歌とライブでリスナーを増やしていくだろう3人にインタビューをした。前編ではタデクイの音楽について、後編ではライブやこれからへの想いを語ってもらった。
タデクイのライブについて聞いていきます。今年3月8日には1stワンマン「ブルースを蹴飛ばせ」も行ないましたが、結成からライブを重ねてきて、サウンド面での変化はもちろん、ライブへの姿勢など変わってきたことはありますか。
![「はじめまして、タデクイです」【後編】ぴあ音楽編集部イチオシアーティストインタビュー](/img/article/20240711/668f4bd0bba9c.jpg)
北海道釧路市の阿寒湖畔出身で、幼馴染の3人で結成したバンド、タデクイ。札幌を中心に活動をし、今年3月には初音源「日常」、「屁理屈」を配信リリース。3月8日には1stワンマンライブ「ブルースを蹴飛ばせ」を札幌cube gardenで行なった。また現在は、10代限定夏フェス「マイナビ 閃光ライオット2024 produced by SCHOOL OF LOCK!」にエントリーし好感触を得るなど、今年はバンドが大きな一歩を踏み出していく年となっている。
タデクイというバンド名は、ことわざ“蓼食う虫も好き好き”からきたもので、ジャンルにとらわれず自分らしくある思いで冠した。ここからその歌とライブでリスナーを増やしていくだろう3人にインタビューをした。前編ではタデクイの音楽について、後編ではライブやこれからへの想いを語ってもらった。
──タデクイのライブについて聞いていきます。今年3月8日には1stワンマン「ブルースを蹴飛ばせ」も行ないましたが、結成からライブを重ねてきて、サウンド面での変化はもちろん、ライブへの姿勢など変わってきたことはありますか。
廣野大地(b) ロックバンドにしかない魔法というか、力みたいな。俺は最近結構そういうものは感じるし、意識するかな。
下倉幹人(vo/g) たしかにね。最近観たNOT WONKとかめっちゃやばかったしね。
大地 本当にすごかった。そのときのNOT WONKはベースがふたりとドラム、ギター・ボーカルという編成だったんですけど、基本NOT WONKはタデクイと同じ3ピースだから、バンドとしての練度の差をひしひしと感じたというか。
──NOT WONKもまた、彼らでしか鳴り得ないようなアンサンブルであり、NOT WONKならではの空気感を放っていますね。
下倉 そうですね。ただああいう感じにはなりたいけど、俺は意識しすぎると寄っていっちゃう気がするから。
大地 それはすごくある。
下倉 そこが難しいところですよね。
──ちなみに3月のワンマンのときに登場SEでマディ・ウォーターズの「Mannish Boy」を使っていたじゃないですか。以前からあの曲で登場しているんですか。
OMI あの曲はthe hatchの宮崎良研さん(g)に教えてもらったんですけど。これやばくない?っていうので、昨年「しゃけ音楽会」に出たときにノリで一回SEに使ってみたらすごくよかったんですよね。
下倉 気合いが入る。
OMI そう、あのはじまりのじわじわ具合とかが。
──すごく印象的だったんですよね。いろんなアーティストにカバーされている、これぞブルースな名曲SEで3人が出てきて、いきなりぐっと観客を掴んでいく演奏で魅せるっていう。それもまたこのタデクイならではの空気を作る入り口になっていたなと思いますね。
大地 逆にハマりすぎてウケたよね。
下倉 お客さんがめっちゃ湧いてるんですよ、え、SEで?っていうくらい(笑)。
──幅広い世代に引きがありそうな選曲ですよね(笑)。
下倉 みんなで聴いて、これかっこよくね?ってなるのめっちゃ楽しいじゃないですか。バンドでも、そういうのをやりたいんですよね。
──タデクイというバンドの音楽的な幅広さも伺いましたが、タデクイをはじめたときって、こんなバンドになろう、こういうバンドになりたいっていうのはあまり作らなかった感じですか。
下倉 全然なかったかな。とりあえず3人でセッションをしていた感じだったので。
大地 元々が音楽性で集まったバンドじゃないからね。
OMI ほんとそうだね(笑)。
大地 今やろうとしているバンドはめっちゃそういう話をする。
下倉 へええ!
──大地さんは今年進学で上京をしているんですよね。東京で、タデクイとは別にバンド活動をしようという感じですか。
大地 最近はじめようとしています。
下倉 そういうのも面白そうだよな。
大地 それで改めて思ったけど、この3人でやっているときの感覚は、どのバンドにもないんじゃないかなって。バンドのはじめ方が違いすぎるから。
──幼馴染という関係性は、また特別なものはあるでしょうね。
大地 OMIとは僕が2歳のときから一緒ですからね。幹人とは、僕が5歳で幹人が6歳で会っているんですけど。しかもOMIとは家が隣同士なんですよ、やばくないですか?
──お隣同士で育ってきて、今こうしてバンドやっているというのはなかなか聞いたことがないですね。
下倉 今さら何の話するの?みたいなことですよね(笑)。それでも真面目な顔してバンドの話とかするわけでしょ? たまに笑っちゃいますよ、不思議だよねって。
OMI でもやっぱりセッションするときは他の誰とやるよりも楽っていうか、やりやすい感じはするかな。
下倉 爆発するのが早いよね。
大地 それぞれ楽器をはじめたタイミングは違うけど、3人とも前身バンドが初めてのバンドだったし、その頃は今より3人とももっと下手だったし。そこから成長段階がずっと一緒だったのは大きいと思う。
下倉 おもしろかったよな。その中学のときの前身バンドでは、ブルーノ・マーズとかコピーしてたんですよ。
大地 ブルーノ・マーズとディープ・パープルとくるりみたいな(笑)。すごい変な取り合わせで。
下倉 何がやりたいの?みたいな。やりたいことしかやってませんみたいなことをやってたんですよね。
──ある種それは、タデクイの原点と言えるかもしれないですね。
下倉 間違いないですね。めっちゃ楽しかった。