反トランプ派の米作家スティーブン・キング氏、バイデン氏に大統領選撤退求める

AI要約

スティーブン・キング氏がバイデン大統領に再選撤退を勧告。

民主党内外からも圧力がかかる中、撤退を求める声が広がる。

バイデン大統領は巻き返しを図る姿勢を見せるも、撤退論が波紋。

 「ショーシャンクの空に」や「スタンド・バイ・ミー」など多くの映画化された話題作の著者として知られ、「ホラーの帝王」の異名を持つ米著名作家スティーブン・キング氏(76)が8日、11月の米大統領選で再選を目指すバイデン米大統領に撤退を勧告した。

 6月に行われた共和党候補のドナルド・トランプ前大統領とのテレビ討論会での失態を受け、撤退圧力が民主党内からも強まる中、キング氏はX(旧ツイッター)を更新。「ジョー・バイデンは素晴らしい大統領だったが、彼が明らかに愛するアメリカのために、再選に立候補しないことを発表する時がきた」とつづり、選挙戦からの撤退を求めた。

 キング氏は、2017年にトランプ氏が大統領に就任してから最初の100日間のSNSでの発言を巡り、「私が書いてきたどんなホラーストーリーよりも恐ろしい」と批判するなど、反トランプ派として知られる。

 また、エミー賞受賞俳優で、映画「恋人たちの予感」(89年)や「ミザリー」(90年)などで監督も務めているロブ・ライナー(77)も、Xで230万人のフォロワーに向けて「今回の選挙は民主主義そのものが危機にひんしていることを考えると、バイデンの退任は必須」だとコメント。「ふざけるのはやめよう」「有罪評決を受けた重罪人が選挙に勝てば、我々は民主主義を失う。ジョー・バイデンは名誉、品位、尊厳を持って国に奉仕してきた。辞任すべき時だ」とつづり、トランプ氏を再選させないためにも撤退すべきだと述べている。

 バイデン大統領は巻き返しを誓っているが、ニューヨーク・タイムズ紙が選挙戦から撤退するよう求める社説を掲載するなど、波紋が広がっている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)