王位戦第1局2日目始まる 藤井聡太王位は長考、渡辺九段の千日手の誘いに乗らず 午前のおやつはともに「葵フルーツバターサンド」

AI要約

将棋の藤井聡太王位と渡辺明九段の王位戦第1局は激しい展開となっており、両者の戦略と持ち時間が注目されている。

藤井王位は渡辺九段に20勝4敗と圧倒的な対局成績を持ち、今回も積極的な攻めを見せている。

渡辺九段は20年ぶりの挑戦であり、昨年の名人戦での因縁も含め、激しい戦いが繰り広げられている。

王位戦第1局2日目始まる 藤井聡太王位は長考、渡辺九段の千日手の誘いに乗らず 午前のおやつはともに「葵フルーツバターサンド」

 将棋の藤井聡太王位(21)=竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖との七冠=に渡辺明九段(40)が挑む第65期王位戦(中日新聞社共催)7番勝負第1局は7日午前9時、名古屋市東区の徳川園で封じ手が開封され2日目の対局が始まった。振り駒の結果先手となった藤井王位の封じ手45手目は、4筋で最下段まで引いた飛車を2筋に戻す一手だった。渡辺九段が48手目を考慮中に再開から1時間が経過し、午前のおやつが運ばれた。ともに「葵フルーツバターサンド」を注文。渡辺九段は1日目と同様、対局場で口にして、藤井王位は控室で食べた。ドリンクは藤井王位がわ紅茶本宮、渡辺九段がアイスカフェオレを選んだ。

 封じ手は、1日目の最後に渡辺九段が角を初期配置に戻した一手への応手だったが、後手が46手目に角を封じ手3手前の位置に戻す、千日手(同一局面4度の出現で無勝負となり、先後を入れ替えて初手から指し直し)を誘うよう指し回しとなった。ここで藤井王位が36分の考慮でこの順を回避して、左辺にあった角を中央最下段へ移動。すると渡辺九段も応手に30分以上を費やし、序盤から中盤への難所に突入したことを思わせた。持ち時間8時間の本局。2日目午前のおやつの時点でお互いの残り時間は3時間30分前後となった。決着は7日夕方ごろの見込み。

 両者の公式戦対局成績は藤井王位の20勝4敗。タイトル戦では藤井王位から見て奪取3、防衛2でシリーズ5連覇中。藤井王位は本棋戦で防衛に成功すれば連続5期となり、先に最年少で永世位資格を得た棋聖戦に続いて永世王位の資格を得る。

 またタイトル戦獲得31期、同登場45期目の実績を誇る渡辺九段は、王位戦に限れば初挑戦。昨年5月31日、6月1日の第81期名人戦第5局で藤井六冠(当時)に名人位を奪われて以来のタイトル戦で、2003年の第51期王座戦で初挑戦して以来、22年連続でタイトル戦登場となった。一方で昨年の名人戦であと2期に迫っていた永世名人の資格獲得を阻止された上に、04年の第17期竜王戦で初タイトルを獲得して以来、20年間保持し続けたタイトルを奪われ無冠に転落した因縁の相手でもある。