平泉成、最近の若手俳優は「みんな上手で器用」唯一の足りない点…「味が出てくるんだけどなあ」
80歳の俳優、平泉成が若手俳優に関する私見を語る。
若手俳優が器用だが人生経験や深い経験が足りないと指摘。
若者全般に見られる現象についても言及し、難しい時代であることを認識。
俳優の平泉成（80）が2日放送のTBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」に出演し、最近の若手俳優に関する私見を語った。
番組では、この日が80歳の誕生日の平泉が、往年の名俳優、市川雷蔵の紹介で大映ニューフェースとなった後、大映の倒産により生活のためさまざまな役者の仕事を経験し、多くの作品に欠かせない名バイプレーヤーとしての地位を確立してきた半生が紹介された。MCの爆笑問題から、1日でもっとも長い時間を使う行動を聞かれると、平泉は「テレビ見ている時間が長い。何でも見ます」と回答。ドラマも「見ます」と続けた。
太田光から「どうですか、今の若い役者さん」と問われると、平泉は「上手！みんな上手で器用！」と力強く即答した。ただ「器用だけど…なんて言うんですかねえ、視野が足りてない」と続け「経験が、人生経験が、深い経験がたくさん出てくると、器用な中に、器用だけじゃなくて、いい味があってうまい、といってくれたらいいなと思うけど、器用ですよ」と私見を語った。
ビジュアル面については「いやあ、きれいなのよ」としみじみと褒めたたえ「本を見ても腹が立つぐらいきれいなのよ。この子たちは男の子なのに、1日何回、顔のパックしてるの？という、きれいな子がいっぱいいて。『男はシワシワがいいんだよ』って俺たちが子供のころに思っていた、ああいう男の子は少なくなってきた」と回想した。
また「おしゃべりも上手になって、人の気分を害することも言わなくなって、礼儀正しいし、芝居もうまいし、リズム感もいいし、全てOKなんだけど…」とした上で「どっかで苦労した何か、シワシワみたいなのがたまってくると、味が出てくるんだけどなあ」ともったいなさそうに語った。
太田から、その現象は俳優、タレントだけでなく若者全般に見られると指摘を受けると、平泉は「そうかもわかりませんね。それが現実なんでしょうね。そういうことを分かりつつ学んで生きている。そうしていかなきゃ、なかなか難しい時代かもしれませんね」と理解も示した。
