台風10号消滅も激しい雷雨 1時間で2度の土砂崩れ フェリー守るため沖合へ

AI要約

台風10号が熱帯低気圧に変わりながらも、各地で激しい雨による被害が相次いだ。

日本各地での交通機関の混乱や遅延、空の欠航があり、東海道新幹線でも運休が相次いだ。

土砂崩れや大雨の被害が各地で深刻化し、安全確保に向けた復旧作業が行われた。

 台風10号は1日、熱帯低気圧に変わりましたが、その後も各地で激しい雨が降り、土砂崩れなどの被害が相次ぎました。

 日本各地に多くの被害をもたらした台風10号。東海道新幹線でも運休が相次ぎ、1日の夜、中部国際空港からの臨時便でやっとの思いで東京に帰ってきた人の姿がありました。

臨時便で帰ってきた人

「あすから出張できょう絶対帰らないといけなくて。帰れたことに安心という感じです」

 1日正午、台風10号は東海道沖で熱帯低気圧に変わりましたが、大気が不安定な状態は続きました。

 羽田空港では、雷の影響で航空機の誘導などの地上業務が一時停止し、遅延や欠航が相次ぎました。

撮影者

「欠航のアナウンスがあって、その時にすごくたくさんの人が窓口をめがけて、みんなで猛ダッシュで走っていった。200人くらいは列になってた」

 午後5時すぎ、東京・港区の六本木では、雷の音が鳴った後、大粒の雨が降ってきました。

 都内でも突然の雷と雨に見舞われ、傘を持たない人が雨宿りする姿も見られました。

 夜になっても、各地で雷は鳴り続けました。

 大雨の影響で線路の盛り土が崩れた神奈川県秦野市でも、復旧作業が続けられました。

 神奈川県の4地点(小田原市・海老名市・相模原市・平塚市)では、72時間に降った雨の量が400ミリを超え、観測史上1位を記録しました。

 湯河原町で先月30日に撮影された防犯カメラの映像を見ると、突然土砂が流れ落ちてきて、止まっていたバイクをなぎ倒します。

 そのおよそ1時間後、土砂を確認していた人が離れた瞬間、さらに大量の土砂が一気に流れ込みました。

 先月26日からの降り始めからの雨量が700ミリを超えた静岡では、イチゴのビニールハウスと思われるものが、山肌から流れ込んできた土によって崩れてしまっています。

 土砂崩れが起こる前の様子と比べてみると、たくさんのビニールハウスが土砂にのみ込まれてしまったことが分かります。

 近くの家の脇には、山のほうから濁った水が流れてくる様子も確認できます。この動画を撮影した人はこう話します。

萩野翼さん

「本当に命の危険が…。これはただ事じゃないなと本当に思いました」

 被害に遭ったイチゴ農家の生産者は、土砂崩れの直前に異変があったといいます。

イチゴ農園の人

「15分か20分前くらいに見に行った。見に行ったら、その場所だけ水の色が変わってた。茶色くてこれは危ないなと思った。帰ってきて、30分もしないうちに(土砂に)埋もれちゃった」