交番と一体の複合型介護施設 山彦会が府有地に整備(京都市)

AI要約

山彦会が京都府下に珍しい複合型介護施設を開所した。地域のニーズに合わせ特養とグループホームを新設し、交番も一体化した施設となっている。

府有地に建設された京・みやこは特養80床とグループホーム9床、さらに保育園も併設。費用面ではソーシャルローンを活用し、17億5400万円がかかった。

施設長は「交番との一体化が安心感につながっている」と述べ、地域の結びつきを重視している様子がうかがえる。

交番と一体の複合型介護施設 山彦会が府有地に整備(京都市)

 交番と一体化した全国でも珍しい複合型介護施設=写真=が今年度京都府内に開所した。府内で介護事業を展開する社会福祉法人山彦会(櫻井博規理事長、京丹波町)が京都市下京区の府有地に特別養護老人ホームとグループホームの複合施設を新設し、交番も一体的に整備した。

 京都府は、下京区の元府立図書館仮施設跡地(2232平方メートル)で、交番の整備と賃貸▽保育事業▽その他社会福祉事業――を実施する法人をプロポーザル方式で公募し、特養とグループホームの複合施設の新設を提案した山彦会を選定した。

 敷地内に建設した複合施設「京・みやこ」は1階にグループホーム(9床)、2~5階に特養(80床)が入る。近隣から移転新設した交番は施設の1階部分に併設し、京都府警察本部に賃貸している。

 また、西七条第二保育園(定員40人)も建物の1階部分に整備し、運営を担う社会福祉法人名倉みどり会に賃貸している。

 建物の整備に掛かった費用の総額はおよそ17億5400万円。このうち一部は、社会課題の解決を目指す取り組みに資金使途が限定された京都中央信用金庫の融資「ソーシャルローン」などで賄った。

 京・みやこの井上和重施設長は「交番と一体化している特性は、職員、利用者と家族の安心感につながっている」と話している。