旧優生保護法巡る裁判初の和解成立 原告の女性「また一生懸命生きていく」

AI要約

旧優生保護法下で不妊手術を強制された77歳女性が国に損賠賠償を求めた裁判で和解が成立した。和解金1600万円余りが支払われた。

脳性麻痺で生まれた西スミ子さんは13歳で子宮摘出手術を強制され、慰謝料や弁護士費用を求めて裁判を起こした。

最高裁判決後、国が和解に応じたことで初めての和解が実現し、西さんは生きる意欲を示した。

旧優生保護法のもと、不妊手術を強制されたとして東京都内に住む77歳の女性が国に損賠賠償を求めている裁判で31日、和解が成立しました。最高裁判決後、初の和解です。

生後すぐに脳性麻痺が判明した西スミ子さん(77)は13歳の頃、旧優生保護法に基づき子宮などを摘出する手術を強制されたとして、国に損害賠償を求めて裁判を起こしていました。

弁護団によりますと、7月31日、国が慰謝料や弁護士費用など合わせて1600万円余りを支払うことで和解が成立したということです。

和解成立後に行われたオンライン報告会で西さんは「皆さまのおかげです。一生懸命また生きていこうと思っています」と話しました。

旧優生保護法を巡っては7月3日に最高裁が国に賠償を命じる判決を言い渡していて、最高裁の判決後、和解が成立したのは初めてです。

これまでに政府は、賠償を求める権利がなくなる「除斥期間」適用の主張を撤回し、和解による速やかな解決を目指す方針を示していました。