バズり連発の気象予報士・アバンギャルド河津に聞いた! 2024年の猛暑対策と天気予報の「活用方法」

AI要約

Xでバズりを起こす気象予報士、アバンギャルド河津の投稿スタイルや秘訣について語る。

河津さんの天気予報へのアプローチやユニークなツイートの裏側を明かす。

特に反響の大きかった投稿や天気予報に対する社会的な提言について紹介。

バズり連発の気象予報士・アバンギャルド河津に聞いた! 2024年の猛暑対策と天気予報の「活用方法」

X(旧Twitter)でたびたびバズりを起こしている気象予報士、「アバンギャルド河津」こと河津真人さんをご存知だろうか。テレビやネットニュースの「ただ情報を伝えるだけ」の天気予報と異なり、「アバンギャルド(前衛的)な天気にツッコむ」という河津さんの投稿スタイルは、時にパロディーあり占いあり...と思わず笑ってしまいながらも、誰しも天気に関心を持てるような工夫がなされている。

今回はそんな河津さんに、天気予報で注目を集める秘訣や、これからの天気・天気予報とどう向き合っていけばいいのかなどを直撃する。

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■「気象予報士なのにそんなこと言うんだ!」みたいなギャップ

――これまで当たり前に天気予報を見ていたのですが、Xでたびたびバズっている河津さんのポストが面白くて天気予報を注意して見るようになりました。あまり気象予報士さんらしくない、私情を込めた投稿をするようになったきっかけは?

俺たちの夏はまだ始まったばかり pic.twitter.com/T3mdorLyvr

-- アバンギャルド河津 (@makotokawazu) July 25, 2024

河津 Xで天気予報の発信を始めたのはもう10年以上前なんですけど、当時は静岡のテレビ番組でキャスターをやっていたので、番組でまとめた資料をTwitterにも載せて発信するという、テレビの天気予報の延長線上のつもりでやっていました。

しばらくはそのスタイルだったんですが、ある時、北海道の近くで低気圧がものすごく発達した日があって、気象予報士仲間の間では天気図を見て「これは結構すごい!」なんて話してたんですね。その時、僕は普通に強風や高潮に警戒を促すようなツイートをしてたんですけど、同僚が「こんな天気図見たことない!」って感情が入ったようなツイートをしていて、そっちの方が断然反応が多くて。

その時に「ただ情報を伝えるんじゃなくて、共感が大事なのか」ということに気づかされて、天気予報のツイートでもバズるのを狙ったり、より多くの人に伝えることができるんじゃないかと思うようになったりしたんです。

――Xのプロフィールには「アバンギャルド(前衛的)な天気とコンビを組んでいる芸人系気象予報士」とあります。

河津 アバンギャルド河津という名前は、社内の人に「普通の気象予報士が言わないような発信をしてるよね」「アバンギャルドだよね」って言われたことがきっかけで名乗り始めたんです。漢字4文字の気象予報士さんなんてたくさんいますから、そっちのほうが目立ちますしね。

ところが最近は、「天気のほうがアバンギャルドだな」みたいなリプライをいただくことが増えて。だから以前は「天気にツッコミを入れるのが前衛的」だと思っていたのに、最近は「前衛的な天気にツッコミを入れる」方に軌道修正したんです(笑)。

――特に反響の大きかった投稿は覚えてますか?

河津 「雪予報早わかり」っていう投稿ですね。

よくテレビのスーパーやネットの見出しで「関東では雪が降りそう」なんて言葉がよく出ますよね。そうすると、例えば東京都民の人は当然「関東で雪が降りそうとはいえ、東京では実際に降るの?」って疑問に思います。

でもそういう見出しがついてる時って意外と「関東の山沿いで雪。東京はむしろ雨」みたいな時が多い。そういう、嘘ではないんだけど、やっぱり「釣り」っぽい見出しってあるよね、って思って投稿したんです。

天気予報ってどうしても「大雨」「積雪」みたいな悪いことを言いがちで、もちろんそういうところには特に注意してほしいんですが、一方でネットの世界ではPV数が大事なので、中には大袈裟な見出しのものも多い。「そういうのに惑わされないようにしようね」「記事の中身もしっかり見ないといけないね」という自戒の意味も込めた投稿でした。そしたら意外と反響が大きかったですね。