自民支部「心底怒り」 元メダリスト堀井議員に家宅捜索 香典疑惑・裏金で地元離反
自民党の堀井学衆議院議員が、選挙区内の有権者に香典を配った疑いで自宅などに捜索が入りました。東京地検特捜部が裏金事件を捜査する中でこれが明らかになりました。
東京地検特捜部による公職選挙法違反の疑いでの家宅捜索により、堀井議員は自民党から離党届を提出し受理されました。過去の裏金問題もあり、地元支持者らの困惑が広がっています。
苫小牧支部などからの批判を受けつつも、堀井議員は過去の対応について明確な説明を避け続けており、地元の支持を失う事態が生じています。
自民党の堀井学衆議院議員(52)が、選挙区内の有権者に香典を配った疑いで自宅などに捜索が入りました。東京地検特捜部は自民党の裏金事件を捜査するなかで情報を把握したとみられます。
地元住民
「(ニュースを聞いて)ガクッときた。支持者も、えーっという感じ」
自民党北海道9区支部長代行
藤沢澄雄道議会議員
「政治不信がさらに広まることで、重いことだと思っている。有権者のみなさまに、申し訳ない気持ちでいっぱい」
18日、有権者や自民党関係者を困惑させたのは、東京地検特捜部に公職選挙法違反の疑いで家宅捜索を受けた堀井衆議院議員です。
2022年ごろ、選挙区内の複数の有権者に対して自分名義の香典を秘書らに持参させた疑いが持たれています。強制捜査を受けた堀井議員は18日、自民党に離党届を提出し受理されました。
2012年の衆院選で初当選し、去年9月には内閣府副大臣に就任するなど、順調に政治家としてのキャリアを積んできました。
オリンピックに3度出場するなど、スピードスケート選手として活躍。リレハンメル五輪では500メートルで銅メダルを獲得しました。当時は銅メダルが落ちるハプニングにも笑いを見せていましたが、笑いですまなかったのが…。
堀井衆院議員
「5年不記載となっていた総合計は2196万円となります」
裏金問題で、2000万円を超える不記載が発覚。副大臣を辞任し、党からは1年間の役職停止の処分を受けました。
その後も詳しい説明をしようとしない堀井議員の政治姿勢に、地元・北海道9区の大票田、自民党苫小牧支部が反発。
苫小牧支部の文書
「私どもは堀井支部長の対応に心底怒りを覚え、これ以上選挙区支部長として認めるわけにはいかないという結論に達した」
3月、堀井議員が苫小牧と室蘭の事務所を閉鎖したことや、「支持者回りをしない」ことなどに猛省を促す意見書を提出して回答を要求していました。堀井議員は、このように説明します。
堀井衆院議員
「回答したらマスコミに報道され、ひとり歩きして自分が不利になるので回答しない」
こうした対応に苫小牧支部が、候補者の交代を求める文書を9区内の各支部に送る事態になりました。