都議補選、自民2勝6敗 萩生田氏地元で落選 裏金事件の逆風続く

AI要約

東京都知事選に合わせて実施された都議補選で自民党が大敗を喫した。知事選での小池百合子氏の再選はあったものの、自民への逆風が続き、岸田政権にとっては痛手となった。

自民は8選挙区で候補を擁立し、立憲民主党や共産党との激しい与野党対決が展開された。次期衆院選を見据えて党幹部らが応援に駆けつけたが、敗北が相次いだ。

党の処分を受けた萩生田光一氏の敗北や各地区での敗退など、自民党は衆議院選挙に向けて逆風の中で苦戦を強いられる状況となった。

都議補選、自民2勝6敗 萩生田氏地元で落選 裏金事件の逆風続く

 東京都知事選に合わせて実施された都議補選は9選挙区で投開票され、8選挙区で候補を擁立した自民党の獲得議席は2にとどまり、6選挙区で敗退。「4勝以上」とした勝敗ラインを下回った。

 知事選では自民が自主支援した現職の小池百合子氏が3選を決めたものの、派閥の政治資金パーティー裏金事件などによって自民への逆風が続いていることが鮮明になった形で、岸田政権にとっては痛手となる。

 自民は南多摩を除く8選挙区に候補を擁立。立憲民主党と共産党は候補者をすみ分け、6選挙区で自民が立憲または共産と争う与野党対決の構図だった。各党は次期衆院選の前哨戦と位置付け、党幹部らが続々と応援に入った。

 自民は裏金事件に絡んで党の処分を受けた萩生田光一・前政調会長の地元の八王子市で落選が決まったほか、江東区、品川区、中野区、北区、足立区でも敗退。議席確保は板橋区と府中市にとどまった。自民は9選挙区のうち、欠員が出るまで5議席を持っていた。

 萩生田氏は7日深夜、八王子市の自民候補の事務所で「選挙の当初から自民党に対する逆風があった。国政の影響を大きく与えてしまったことを改めておわびしたい」と陳謝した。【長屋美乃里、小林遥、野倉恵】