「同意なくデータを削除」ウェブメディアが鹿児島県警の捜索に苦情

AI要約

鹿児島県警から捜索を受けた福岡市のウェブメディアが、パソコン内のデータを消去されたことに抗議し、苦情申出書を提出した。

県警は元巡査長を逮捕し、ウェブメディアの主宰者も捜索を受けた際にパソコンのデータが勝手に消去されたと主張している。

捜査員は内部文書のデータを消去する際、同意を得ずに行ったとして、透明性や適切な手続きが問題視されている。

「同意なくデータを削除」ウェブメディアが鹿児島県警の捜索に苦情

 鹿児島県警から捜索を受けた福岡市に拠点を置くウェブメディアが13日、押収されたパソコン内のデータを同意なく消去されたとして、県警に苦情申出書を送った。県警は「苦情に関する文書や、その内容については授受を含めて回答を差し控えたい」とコメントした。

 県警は4月8日、内部書類「告訴・告発事件処理簿一覧表」を外部に郵送したなどとして曽於署の元巡査長=懲戒免職=を地方公務員法違反(守秘義務違反)容疑で逮捕した。ウェブメディア「ハンター」を主宰する男性の代理人弁護士によると、男性はこの日に参考人として捜索を受け、パソコンと携帯電話を押収された。翌9日にパソコンが返還された際、男性は一覧表のデータ消去には同意したが、県警内部で配られた文書「刑事企画課だより」の消去には同意しなかったのに、捜査員が「内部文書ですから」といってデータを消去したという。刑事企画課だよりは昨年10月2日付で、事件記録について不要なものは速やかに廃棄するよう通知していたという。