去年の猛暑とインバウンド需要 米の価格が高騰 10キロ4800円から5000円に 販売店も農家も今後に不安

AI要約

2023年産のコメ価格が高騰しており、石本米穀店では仕入れ価格の上昇に悩まれている。

価格高騰の原因は2023年の猛暑による不作で、形や色が良い「1等米」の流通が減少している。

コメ農家も2024年の暑さに警戒し、コメの等級が取引価格に影響するため収入減につながる可能性もある。

去年の猛暑とインバウンド需要 米の価格が高騰 10キロ4800円から5000円に 販売店も農家も今後に不安

全国的に高騰している2023年産のコメの価格。2023年の猛暑が関係していた。

コシヒカリなど福島県会津産のコメ・4銘柄を販売する石本米穀店。店主の石本信雄さんは、コメの仕入れ価格の上昇に頭を悩ませていた。

2024年2月から4月にかけて徐々に値上がりし、2023年の秋と比べると15パーセントほど高くなったという。石本さんは「去年の高温障害からですね。品質低下の問題が色々あって、今になって、モノが足りないという状況が出てきているのは事実だと思う」と話す。

価格高騰の原因は、2023年の猛暑による不作。稲の成育不良で、形や色が良い「1等米」の流通が減った。さらにコロナ禍が明けて、インバウンド需要が高まり流通に影響が出ている可能性もあるという。

石本米穀店のコシヒカリ10キロの販売価格は、2023年9月時点では4800円だったが、2024年5月から5000円に。取扱う商品も、全体的に5パーセントほど値上げした。

急激な価格変更は避けたい考えだが、6月以降もさらに値上げする可能性があるという。

「不安の方が大きい。ただ、全国的に値段が上がっている事は間違いない。それがどういう形で落ち着くか分からない」と石田さんは話した。

一方、福島県須賀川市の米農家・廣田磯一さんは、例年以上と予想される2024年の暑さに警戒を強める。

コメの「等級」は取引価格に影響を与えるため、収入の減少にもつながりかねない。

廣田さんは「温度が高いと水をかけなきゃいけない。胴割れと言って、コメが水不足で割れる。そういう事も無きにしもあらず」と話した。

私たちの食卓に欠かせないコメ。価格が気になる日々は、今後も続きそうだ。

(福島テレビ)