ステレオビジョンで自動運転向けセンシングをより高度に。中国「PhiGent Robotics」が新たに47億円調達

AI要約

自動運転用のセンシングソリューションを開発する「鑑智機器人科技(PhiGent Robotics)」が3000万ドルの資金調達を行い、自動運転向けの画像処理技術を提供している

鑑智機器人はステレオビジョンを活用したセンシングソリューションを開発し、既に多くの自動車メーカーに採用されている

将来的には新たな自動車メーカーとの提携も進められ、自動運転技術の普及が期待されている

ステレオビジョンで自動運転向けセンシングをより高度に。中国「PhiGent Robotics」が新たに47億円調達

自動運転用のセンシングソリューションを開発する「鑑智機器人科技(PhiGent Robotics)」がこのほど、プレシリーズBで3000万ドル(約47億円)を調達した。

亦荘国投(E-Town Capital) 傘下の「北京経済技術開発区産業昇級基金」と「北京智能網聯汽車産業基金」が出資を主導し、既存株主の自動運転向け人工知能(AI)チップメーカー「地平線機器人(Horizon Robotics)」も追加出資した。今回に加え、同社が設立して以来6回目の資金調達となる。

2021年に設立された鑑智機器人は、異なる位置に設置したカメラ2台の画像を基に、障害物までの距離などを3D情報として抽出する「ステレオビジョン」を用いたセンシングソリューションを提供している。中国でこのソリューションを提供できる企業は、同社以外には民生用ドローン世界最大手DJI傘下の「DJI Automotive」しかない。

鑑智機器人の自動運転レベル2向けセンシングソリューションはすでに、量産車100万台以上に搭載されている。また、自動運転レベル2+向けに開発したステレオビジョンによるセンシングソリューションは、中国の自動車メーカー2社から発注を受けており、24年10~12月期にも同ソリューションを搭載した車種が発売される見込みとなっている。さらに、外資との合弁自動車メーカー2社とはソリューションの検証を進めている最中で、順調にいけば25年にも搭載車種が発売される見通しだという。

*1ドル=約157円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)