ゴールドマン、プライベートクレジット投資に向け210億ドル集める

AI要約

ゴールドマン・サックス・グループがプライベートクレジット投資に向けて210億ドルを集め、新たなファンドやSMAを設立した。ウォール街でも注目されている資産クラスで、事業拡大に重要な役割を果たす。

プライベートクレジットは投資家からの安定した収益を目指すゴールドマンにとっても重要で、ナックマン氏が世界中を飛び回り資金を調達している。10年前にはダイレクトレンディングに大きく投資されていなかったが、今では注目を集めている。

今回の資金調達は2008年にスタートした「ローン・パートナーズ」ファンドの第5弾であり、株主資本や共同投資ビークル、SMAに資金が含まれている。

(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループは、プライベートクレジット投資に向け210億ドル(約3兆3000億円)を集めた。ウォール街で最も注目されている資産クラスのために、これまでで最大の資金を準備した。

ゴールドマンはダイレクトレンディング(直接融資)ファンドの最新版の募集を締め切ったところだ。新規資本、借り入れ、共同投資などで資金を集めた。このファンドと、セパレートリー・マネージド・アカウント(SMA)と呼ばれる一任勘定は、借り手とより直接に交渉するシニアローンに使われる予定だ。

事業拡大を目指す運用会社にとって、プライベートクレジットは良いアピール手段になっている。ゴールドマンにとっては別の重要性もある。自己資金を使った投資の収益よりも安定した手数料収入を追求することにした同社は、外部の投資家から大量の資金を迅速に調達できることを証明する必要があるからだ。

ゴールドマンの資産運用・ウェルスマネジメント部門グローバル責任者、マーク・ナックマン氏は、年金基金や保険会社、政府系ファンドから資金を集めるため、世界中を飛び回っている。

ナックマン氏はインタビューで、「私は、人々が私と話したがっているところなら世界中のどこへでも行く」と述べた。プライベートクレジットについて「彼らは皆、非常に興味深い資産クラスだと考えている。10年前にさかのぼると、どのファンドもダイレクトレンディングに大きな投資をしていなかった」と語った。

今回の資金調達は、2008年にスタートした「ローン・パートナーズ」ファンドの第5弾となる。調達した資金には131億ドルの株主資本、長期融資、ゴールドマン自身のバランスシートの一部が含まれる。

また、ファンドと並行して投資する共同投資ビークルで5億ドル、同じシニアセキュアード・ダイレクトレンディング戦略のためのSMAで70億ドルを獲得した。このような口座は一般的に、大口の資金配分者により良い条件と、よりカスタマイズされたサービスを提供するため、人気を集めている。