【国税OBが明かす】富裕層の家はワケがあって広い?

AI要約

奨学金を抱えた元国税専門官が、10年間の相続税調査を通じて富裕層の生活に触れ、お金に困らない習慣を29個学んだ

富裕層の家は広く、部屋のモノがきれいに片づいており、年収と家の広さには相関関係がある

持ち家と賃貸の居住空間の広さについての統計結果や地域差について紹介

【国税OBが明かす】富裕層の家はワケがあって広い?

 経済的に恵まれない母子家庭に育ち、高校・大学は奨学金を借りて卒業。そのため、1000万円に迫る“奨学金という名の借金”を背負うことになった。そこで、郷里に母を残して上京、東京国税局の国税専門官となった。配属を希望したのは、相続税調査部門。「どうすればお金に悩まされずに済むのだろう?」と考え「富裕層のことを知れば、なにかしらの答えを得られるのではないか?」と思い至ったからだった。国税職員のなかでも富裕層が相手となる相続税を担当するのは、たった1割ほど。情報が表に出てくることはほとんどない。10年ほど携わった相続税調査で、日本トップクラスの“富裕層のリアル”に触れた『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)の著者が、富裕層に学んだ一生お金に困らない29の習慣を初公開する!

※本稿は、『元国税専門官がこっそり教える あなたの隣の億万長者』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

● ワケがあって家が広い

 富裕層の自宅にうかがうたびに感じたのが「家が広い」ということでした。

 私が担当した事案の多くは、庭つきの戸建て。なかには立派な庭園がついているお宅もあり、周囲は高い壁で囲まれていて、外からの視線をふさいでいました。

 もちろんマンション住まいのケースもありましたが、その場合もやはり高級で広い物件がほとんどでした。

● 後にも先にも1回だけ 斜めに動くエレベーター

 とくに印象に残っているのが、丘の斜面に建てられた独特のデザインのマンション。丘に沿うように建物が並び、各階が斜行エレベーターでつながる特殊な構造になっていました。

 斜めに動くエレベーターに乗ったのは、後にも先にもあのときの1回だけです。

 いずれにしても、富裕層の広い自宅のなかに入ると、部屋のモノがきれいに片づいていて、ゆったりとした居住空間があったことも印象に残っています。

● 年収と家の広さに 相関関係がある

 テレビでときどき、ゴミ屋敷といわれるような散らかった家を目にすることがあります。家のなかのモノの数という意味では、お金持ちのほうが少ないのかもしれません。

 また、統計によると、年収と家の広さには相関関係があるようです。賃貸のデータではありますが、最低居住面積未満の広さに住んでいる世帯は、年収が高くなるほど少なくなっています(下記データ参照)。

● 持ち家は賃貸の 2倍以上の広さ

 さらにこの統計を読み解くと、1住宅あたりの居住室の広さ(畳数)は、全国平均が32.91畳で、持ち家は41.49畳、賃貸は18.14畳となっています。

 地域性もあるようで、持ち家の居住室の広さは富山県が53.83畳と最も広く、東京都が34.76畳と最も狭くなっていました。