「シスコーン」「チョコフレーク」「ごろグラ」から新商品 原料高騰も積極提案で売場拡大中の日清シスコ「風景が変わった」

AI要約

シリアル・菓子メーカーの日清シスコが主要ブランドの売場拡大を実現し、新商品投入による成長を目指している。

浅井社長は売り場の広がりや対面販売の拡大を強調し、今期を100周年イヤーと位置付けた方針を示す。

新商品の開発やZ世代向け商品の提案を進めつつ、秋冬の目玉商品として「クラフトシスコーン」の発売を予定している。

「シスコーン」「チョコフレーク」「ごろグラ」から新商品 原料高騰も積極提案で売場拡大中の日清シスコ「風景が変わった」

 シリアル・菓子メーカーの日清シスコが手掛ける「シスコーン」「ごろグラ」「ココナッツサブレ」「チョコフレーク」「おいしいオートミール」など主要ブランドの売場がじわり拡大している。原材料高騰の中、秋冬も新商品を積極的に提案して、さらなる成長を目指していく。

 7月31日、下期戦略・新商品発表会に臨んだ浅井雅司社長は「売り場に関しては“よく並んでいる”と言われるようになり本当に風景が変わった。定番売場が広がり対面販売の催事場も大きなスペースがいただけるまでに成長してきた」と語る。

 売場拡大には、新商品の投入など積極的な需要喚起策のほか、コーンフレークカテゴリーの約4割のトップシェアを握る「シスコーン」に自信をもって提案する営業スタイルの浸透が奏功した。

 同社は1月10日に創業100周年の節目を迎えた。

 今期(3月期)を100周年イヤーと位置付け、Z世代向け商品など将来を見据えた種まきも行いつつ、主要ブランドに磨きをかけ増収増益を目指していく。

 「秋の棚割が1つの勝負となるが、新・営業本部長のもと、やりきる」と力を込める。

 4月から現職の小泉純取締役営業本部長は、湖池屋に33年間在籍し営業畑を歩んできた経験を持つ。4月から5月にかけては、創業100周年の売場活性化策として、無料試食イベント「ごろグラ×シスコーン シリアルまぜまぜ自由研究」を実施。現在、社長をはじめ役員を含めた従業員160人が店頭に立つ対面販売を展開している。

 「若い社員とともに事業計画のトップライン(売上収益)と利益の両方を達成していく。課題はトライアルの獲得。『シスコーン』は定番の構成比が圧倒的に高いため、そこにプラスして新商品の導入にチャレンジして市場を盛り上げていく」と小泉取締役は意欲をのぞかせる。

 秋冬に向けた「シスコーン」の目玉新商品は、大人の喫食も狙った「クラフトシスコーン」。9月30日に発売開始される。

 マーケティング部を管掌する山田道明取締役副社長は「満を持して市場投入する。コーン本来の自然の甘みとその奥に感じる香ばしい甘さや香り、生地の焼き具合にもこだわり、至極のコーンフレークを開発した」と胸を張る。

 半期の定番商品として「シスコーンサクサクハート いちご味」を9月23日に新発売する。同商品は、日清シスコ初となるハート型パフの「シスコーン」で「サクッとした食感でお子様でも食べやすい」という。