英国の決済、昨年の現金比率は過去最低の12%

AI要約

英国の決済における現金の使用率が過去最低の12%になったことが報告された。

デビットカードが最も使われる手段となり、昨年は全決済の51%を占めた。

一方で非接触型カードやモバイル決済の利用が増加しており、現金に頼る人も増えている。

英国の決済、昨年の現金比率は過去最低の12%

David Milliken

[ロンドン 24日 ロイター] - 英金融業界団体UKファイナンスが24日公表した年次決済報告書によると、英国の個人と法人の決済で現金が使われる比率は昨年、過去最低の12%となった。

昨年は成人の39%に相当する2210万人が、1カ月間で現金を使う回数が1回以下だった。

ただUKファイナンスの決済担当マネジングディレクター、ジャナ・マッキントッシュ氏は、英国は完全なキャッシュレス社会へ向かっているわけではなく、2033年時点でも現金決済は全体の6%を占めるとの見通しを示した。

同氏は「英国では現金はなお使用頻度が2番目に高い決済手段であるが、現金の利用は減っており、ほぼキャッシュレスで生活している人が増えている」と述べた。

10年前には現金の比率は半分を超えていたが、その後、最も使われる手段はデビットカードに交代し、昨年はデビットカードが全決済の51%を占めた。クレジットカードの比率は10%前後で推移している。

昨年は英国でのカード決済のうち約60%が非接触型だった。アップルペイやグーグルペイといったモバイル決済に登録された成人は全体の42%を占め、比率は2022年の30%から大きく上昇した。

一方でUKファイナンスは、日常の支払いで主に現金を利用している成人は全体の2.6%に相当する150万人と推計。2022年の90万人から大きく増え、2019年以降で最多となった。