サムスン電子、新型ウオッチにAGEs追跡機能-アップルは未搭載

AI要約

サムスン電子が新しいヘルス追跡機能を発表し、アップルを意識したウォッチの最新モデルを披露する見通し。

サムスンはウェアラブル市場でアップルに対抗し、高級エコシステムを構築する戦略を展開。

サムスンのAIを活用したヘルス・フィットネス機能が、他の企業やスマートウォッチブランドとの差別化に向け重要な役割を果たす。

(ブルームバーグ): 韓国のサムスン電子は、米アップルのスマートウオッチにまだ搭載されていない新たなヘルス追跡機能を発表する。同社はエレクトロニクス分野でアップルから主導的地位を奪取することを目指している。

10日にパリで開かれるイベントで盛大に披露される見通しの「Galaxy Watch(ギャラクシーウォッチ)」最新モデルは、利用者のAGEs(終末糖化産物)指数を追跡できる。また、799ドル(約12万9000円)の「Apple Watch Ultra 2」を意識して設計された「Ultra」版も、折りたたみ式スマートフォンの新型モデルや指輪型ヘルストラッカー「Galaxy Ring(ギャラクシーリング)」とともに発表される見込みだ。

昨年、半導体メモリーの深刻な落ち込みを乗り切るため消費者向けエレクトロニクス事業に頼ったサムスン電子は、今ではアップルに匹敵するデバイスとサービスのエコシステムを備えてその流れをさらに進める構えだ。ウエアラブルとヘルスはそうした取り組みの大きな柱であり、サムスンはウオッチの機能向上を進める一方で、手を広げてスマートリング「Oura(オーラ)」に対抗しようとしている。

カナリスのアナリスト、ジャック・リーセム氏はサムスンのイベントに先立ちまとめたリポートで、同社のエコシステムは「高級分野でブランド乗り換えを促す核になる」とし、「他のエコシステムを採用する企業やスマートウオッチ専業企業と差別化する上で、AIを活用したヘルス・フィットネス機能をウエアラブル機器に組み込むことは重要だろう」と指摘した。

原題:Samsung Touts Metabolic Health Tracking That Apple Can’t Yet Do(抜粋)

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