循環経済機械設備を埼玉名産に 日本シーム 木口達也CEO 埼玉活躍企業

AI要約

日本シームは廃プラスチックのリサイクルシステム装置を製造販売しており、サーキュラーエコノミーに貢献する機械設備を提供している。

現在、同社は廃プラの洗浄技術と選別技術に注力し、脱墨技術や多層フィルムのリサイクル課題に取り組んでいる。

木口達也CEOは、事業が世界的な課題解決に関わることに共感し、循環型経済の実現を目指している。

循環経済機械設備を埼玉名産に 日本シーム 木口達也CEO 埼玉活躍企業

廃プラスチックのリサイクルシステム装置の製造販売を行う日本シーム(埼玉県川口市)。木口達也最高経営責任者(CEO、46)は、サーキュラーエコノミー(循環経済)に資する機械設備を埼玉の名産にしたいと力が入る。

--企業理念は

「当社の製品は粉砕機を中心としたプラスチックを再生材にする中間工程を担う機械となります。機械の力で廃棄されたプラスチックを蘇らせ再利用できる状態にできます。プラスチックは便利で丈夫ですが、地中に埋めることは廃棄処理を先延ばしにし、燃やすことは大気汚染や温暖化の原因になります。当社の仕事の質を追求することは、世界の課題の解決に直結します。廃プラを再利用できる環境を創り出し『マシンテクノロジーで地球を豊かにする』ことが企業理念でありミッションです」

--現在注力している事業内容や課題は

「廃棄物処理業者だけでなくプラスチックを製造する会社や、プラスチックを使用したブランドメーカーがリサイクル機械を導入する時代になっています。いま、当社が求められているものは、廃プラの高度な洗浄技術と選別技術です。洗浄工程の一つとしてフィルムからインクを取り除き再利用できる状態に処理する脱墨技術があります。脱墨や、多層フィルムの層間をはがすデラミネーションや脱臭が今後、廃プラリサイクルに求められると予想しています。日本はプラスチック成型技術が発達し、世界的にみても多層フィルムの取り扱いが多いです。機能性がありとても便利ですが、多層フィルムのリサイクルは難しく、多くの課題があります」

--今に至る苦労は

「私は、二代目経営者で30歳で事業承継しました。承継当初は自社のことで頭がいっぱいでしたが、当社の事業が世界的な課題を解決することに関連することと感じてからは、経済合理性だけでなく社会的な使命感を感じるようになりました。機械の力で、循環型経済をつくり、世界を変化させたいという思いが強くなっています」

--新たに取り組みたい事業などは