【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース

AI要約

金正恩総書記とプーチン大統領が包括的戦略パートナーシップ条約を締結。ロシアの脅威がアジアに迫る可能性。

金氏はロシアを無条件支持宣言、軍事協定に調印。西側との対立激化の恐れ。

台湾のTSMCの時価総額が1兆ドルに迫る。ウォール街では株価引き上げ相次ぐ。

(ブルームバーグ): 北朝鮮の金正恩総書記とロシアのプーチン大統領が「包括的戦略パートナーシップ条約」を締結しました。新アメリカ安全保障センターの非常勤シニアフェロー、ドゥヨン・キム氏は「アジア諸国にとっては、今回の北朝鮮との関係強化により、これまで同地域で軍事的にも外交的にもそこまで存在感が大きくなかったロシアという大国の脅威が迫ることになる」と述べています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

「無条件に」支持

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は24年ぶりに訪朝したロシアのプーチン大統領と平壌で会談し、ウクライナ侵攻でロシアを「無条件に支持」すると表明した。両首脳は攻撃を受けた場合に互いに支援する「包括的戦略パートナーシップ条約」に調印。旧ソ連が北朝鮮の最大の後ろ盾だった時代の合意を復活させた。この軍事協定は防衛目的だと金氏は述べたが、西側への反抗を象徴付けるロ朝の挑発行為に、米国とその同盟国は対抗措置をとる公算が大きい。

1兆ドルに迫る

半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)の時価総額が1兆ドル(約158兆円)の大台に迫る中、ウォール街では今週、目標株価引き上げが相次いだ。特にゴールドマン・サックス・グループは強気で、目標株価を19%引き上げ1160台湾ドルとした。同行のアナリストは「人工知能(AI)を巡る明るいセンチメントが高まる中、TSMCのリスクリターンはさらに魅力的なものになると考えている」と述べた。シティグループやモルガン・スタンレーも良好な利益見通しを基に目標株価を引き上げた。

対立必至か

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会はフランスやイタリアなど域内7カ国に対し、財政規律違反の是正を求める「過剰赤字手続き」を開始した。対立の火ぶたが切って落とされた格好で、理論的には対象となった諸国に数十億ユーロの罰金が科される可能性がある。総選挙を経て発足するフランスの次期政権がどのようなものになるにせよ、EUからの風当たりが強まるのは必至だ。全面的な対立となれば、ギリシャなど重債務国の問題が市場の動揺を招き、単一通貨ユーロの存続が脅かされた欧州債務危機に並ぶ状況に発展する恐れもある。