〔東京外為〕ドル、157円台後半=日銀総裁発言受け伸び悩み(18日正午)

AI要約

18日午前の東京外国為替市場では、植田日銀総裁の発言によりドル売り・円買いが優勢となり、ドルは157円台後半で伸び悩んでいる。

海外市場では米長期金利の上昇やニューヨーク連銀の発表が影響し、一時は158円近くまで上昇したが、その後は157円60銭台に戻った。

日銀総裁の発言や米国の経済指標が注目される中、市場は様子見ムードで方向感が乏しい状況となっている。

 18日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、植田日銀総裁の発言が利上げに前向きと受け止められてドル売り・円買いが優勢となり、1ドル=157円台後半で伸び悩んでいる。正午現在は、157円64~65銭と前日(午後5時、157円55~55銭)比09銭のドル高・円安。

 前日の海外市場では、米長期金利が上昇したほか、米ニューヨーク連銀が発表した6月のニューヨーク州製造業景況指数が市場予想を上回ったこともドルを支援し、一時は158円近くまで上昇した。その後は米金利が上げ一服となり、ドル円も157円60銭台に伸び悩んだ。

 東京市場も、海外市場の流れを引き継いで同水準で開始。新規材料が乏しい中、157円60~70銭台を中心に推移した。仲値公表後、参院財政金融委員会に出席した植田日銀総裁が「(次回の金融政策決定会合で)場合によっては政策金利の引き上げも十分あり得る」、「国債買い入れ減額と政策金利引き上げは別のもの」などと発言すると157円50銭前後まで下落する場面もあった。

 市場では、「海外勢を中心に、日銀が利上げに前向きとの見方が広がり、ドル売り・円買いが強まった」(外為仲介業者)との声が聞かれた。

 ただ、日本時間の今夜には5月の米小売売上高、5月の米鉱工業生産・設備稼働率などの発表が控えており、「様子見ムードは強く、方向感は出にくい」(FX業者)相場になっている。

 ユーロは朝方に比べ対円、対ドルで下落。正午現在、1ユーロ=169円06~08銭(前日午後5時、168円57~59銭)、対ドルでは1.0724~0724ドル(同1.0699~0699ドル)。