中国EVへのEU追加関税、ドイツが阻止もしくは緩和に動く-関係者

AI要約

欧州連合が中国の電気自動車に追加関税を課す決定について、ドイツ政府が発動を阻止または緩和を目指す動きをしている。

ドイツ当局者は、直接交渉で解決策を見いだせると楽観視しており、関税発動前に合意の余地があると主張している。

関税は中国の自動車メーカーを対象とし、最大48%の関税が課される。ドイツ経済相は来週中国を訪れ、この問題について協議する予定。

(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)が発表した中国の電気自動車(EV)に賦課する新たな追加関税について、ドイツ政府が発動を阻止するために動いていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。完全な発動停止が不可能な場合は、少なくとも緩和を目指すという。

協議の部外秘を理由に匿名を条件に語った関係者の1人によれば、ドイツ当局者は、EUが中国との直接交渉で解決策を見いだせると楽観視している。

欧州最大の経済大国であるドイツは、今週のEUの決定に至るまで、7月4日に関税が発動される前に中国と合意する余地がまだあると主張していた。関係者の1人によれば、ドイツ当局者はその余地が残っているとみているほか、EU内に賛同者がいると考えており、中国だけでなくEUも合意のために動かなければならないと強調しているという。

EUは12日、中国から出荷されるEVに追加関税を課すと発表した。この措置は比亜迪(BYD)、吉利汽車、英国発祥のブランド「MG」を保有する上海汽車(SAICモーター)を含む中国の自動車メーカーが対象となり、これまでのEUの調査に対する協力姿勢に応じ、最高48%の関税が賦課される。

ドイツのハーベック経済相は来週中国を訪問し、政府当局者とこの問題について協議する方針だ。

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原題:Germany Trying to Prevent or Soften EU Tariffs on China EVs (1) (抜粋)

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