〔米株式〕NYダウ続落、228ドル安=ナスダックは最高値更新(13日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、FRBの利下げ見通し減少により続落。

一方、PPIの上昇や失業保険申請の増加により、インフレ圧力の沈静化が示唆される。

個別銘柄では、半導体大手ブロードコムとテスラが好調。

 【ニューヨーク時事】13日午前のニューヨーク株式相場は、続落している。米連邦準備制度理事会(FRB)が前日公表した政策金利見通しで、年内の利下げ想定回数を減らしたことが引き続き弱材料視された。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比228.07ドル安の3万8484.14ドル。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時最高値を更新し、113.95ポイント高の1万7722.39と続伸している。

 前日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表された最新の政策金利見通し(ドットプロット)で、会合参加者らが想定する年内の利下げ回数は3月時点の3回から1回に減少。会合後の記者会見で、パウエルFRB議長がインフレ退治を最優先させる姿勢を改めて強調したことが投資家心理を圧迫している。

 ただ、米労働省が朝方発表した5月の卸売物価指数(PPI)は、総合が前年同月比2.2%上昇。エネルギーと食料品を除いたコア指数は2.3%上昇と、それぞれ前月から0.1ポイント低下。前日発表の米消費者物価指数(CPI)に続き、インフレ圧力の沈静化を示唆する内容だった。また、同時刻に発表された週間新規失業保険申請(2~8日)は3週連続で増加し、昨年8月以来の高水準を記録。両統計を受けて米長期金利が一段と低下する中、ハイテク株への資金流入は続いている。

 個別銘柄を見ると、2024年度(23年11月~24年10月)の売上高予想を上方修正した半導体大手ブロードコムが13%超急伸。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が自身への560億ドルの報酬支払いを主張しているテスラも6.9%高と堅調。