セガンティのインサイダー取引事件、香港区域法院への移管決定

AI要約

ヘッジファンド運営会社セガンティ・キャピタル・マネジメントのインサイダー取引事件の公判が香港で行われ、更に長い禁錮刑の可能性が浮上している。

セガンティなどが内部情報を利用したインサイダー取引で起訴され、来月区域法院で審理が行われる見通し。

事件の詳細や被告らの行動について明らかになりつつあり、セガンティが関与した取引についても詳細が報告されている。

セガンティのインサイダー取引事件、香港区域法院への移管決定

(ブルームバーグ): ヘッジファンド運営会社セガンティ・キャピタル・マネジメントのインサイダー取引事件を巡る公判が12日、香港の東区裁判法院であった。審理では事件の詳細が明らかになるとともに、さらに長い禁錮刑を言い渡すことが可能な香港区域法院に案件が移管されることが決まった。

区域法院への移管を求めていた検察側の要請が認められた。次の審理は7月2日に区域法院で行われる予定。被告がインサイダー取引で有罪判決を受けた場合、最大7年の禁錮刑となる可能性がある。上級審に移管する計画は、ブルームバーグ・ニュースが先に報じていた。

今回の事件で起訴されたのは、セガンティのほか創業者サイモン・サドラー、元トレーダー、ダニエル・ラ・ロッカ両被告。2017年に行われたブロック取引に先立ち、内部情報に基づいて行動したとして、香港証券先物委員会(SFC)から告発された。

ブルームバーグ・ニュースが今週報じたところでは、このブロック取引では、別のヘッジファンド運営会社ローン・パイン・キャピタルが同年6月15日に香港のアパレル企業エスプリ・ホールディングス(思捷環球控股)の株式10%を売却した。

裁判所資料によれば、セガンティはエスプリと関係があったとされるトニー・サリアノス氏から内部情報を得た疑いがある。当局の記録によると、同氏は以前、米銀バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチ部門に勤務していた。

裁判所資料によれば、セガンティはブロック取引前日の6月14日に、セガンティの口座とUBSを通じて約114万ドル(現行レートで約1億7900万円)相当のエスプリ株を売却。この取引には、セガンティが既に保有していた株式と空売りが含まれていた。

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原題:Segantii Case Moves to District Court, Hong Kong Judge Rules (1)(抜粋)

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