エリオット、サウスウエスト航空の経営陣交代を要求

AI要約

エリオット・インベストメント・マネジメントがサウスウエスト航空の株主であることを明らかにし、経営陣の交代を要求した。

エリオットはサウスウエストの業績が低迷しており、新たな経営者の必要性を主張している。

サウスウエストはCEOの能力を支持し、エリオットの見解とは異なる見解を示している。

エリオット、サウスウエスト航空の経営陣交代を要求

Rajesh Kumar Singh Nathan Gomes

[10日 ロイター] - 米投資会社エリオット・インベストメント・マネジメントが米サウスウエスト航空の株式の11%(約19億ドル相当)を保有していることを明らかにした上で、同社の役員に送った書簡で経営陣の交代を要求した。航空業界で競争するために新たな展望が必要だと主張している。

エリオットの動きを受け、サウスウエスト株は10日の取引を約7%高で終了した。

エリオットは、航空業界が旺盛な旅客需要の恩恵を享受する状況下でサウスウエストの業績は「失望させられる」内容だと指摘。サウスウエストのボブ・ジョーダン最高経営責任者(CEO)の業績面と企業運営面での実績は、ここ何四半期にもわたり受け入れられない水準にとどまっているとして、外部から新たな経営者を迎え入れるよう求めた。

エリオットによると、サウスウエストの利払い・税・償却・航空機賃借費控除前利益(EBITDAR)は2018年の水準より50%近く減少する見通しだ。サウスウエストの業績低迷の原因として、「低い経営手腕」に加え、戦略を展開していく上での「頑固なまでの消極性」を挙げた。

これに対しサウスウエストの広報担当者は、全ての株主にとっての長期的な価値を創出するジョーダンCEOの能力を同社の取締役は確信していると強調した。

ジョーダン氏は2022年2月の就任以降、波乱の局面が続いている。初年度には大規模なシステム障害により約1万7000便が欠航し、10億ドル超のコストが発生した。

最近では航空機大手ボーイングの安全性問題から影響を受けている。サウスウエストが今年、ボーイングから納入される航空機は20機と、当初予定の4分の1未満にとどまる見通しだ。

サウスウエストの株価は年初来で約3%上昇。これに対しライバルのデルタ航空とユナイテッド航空は25%超の値上がりとなっている。

エリオットは、サウスウエストがビジネスを包括的に見直せば、株価は向こう1年以内に49ドルに達する可能性があるとの見方を示した。