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制帽なしOK、ノーネクタイ バス運転手の熱さ対策 各社が取り組み
全国のバス事業者が、制帽の着用を見直す取り組みを進めている。
制帽の着用が夏場の暑さに対応し、働きやすさを考慮して任意化や廃止が行われている。
制帽の廃止による運転手の意見やお客さまからの評価も紹介されている。
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全国のバス事業者が、路線バスの運転手などの制帽着用を見直す取り組みを進めている。長く続いてきた制帽姿も、厳しさを増す暑さへの対策などを目的に変化している。
福岡県を中心に路線バスの運行などを行う西日本鉄道グループは、これまで義務だった制帽の着用を、夏季期間に当たる6~9月は任意とする。西鉄バス北九州などグループ9社の運転手計約3400人、バス停の案内係や貸し切りバスのガイドなど約300人が対象だ。
西鉄によると、夏場はバス車内の温度が上がりやすく、「帽子をかぶっていると頭が蒸れる」など運転手から改善を求める声が上がっていた。一方で「制帽がないと気持ちが引き締まらない」という意見もあり、任意化することにした。西鉄の担当者は「働き方の改善の一種。気持ち良く働いてもらえれば」と語った。
熊本県内を中心に路線バスなどを運行する九州産交バスグループは、九州産交バスとグループ会社の産交バスの運転手約700人の制帽を今月廃止した。更に貸し切りバスを除く約660人の運転手のネクタイも廃止する。
九州産交バスによると、夏場にエアコンを切ってバスを1~2時間待機させると車内は50度近くになることもある。コスト削減にもつながるとして、制帽などの廃止を決めたという。
21年1月に約1100人のバス運転手の制帽を廃止した小田急バス(東京)は「制帽を廃止してお客さまから苦情を受けることはない。運転手からは視野が広がり、運転に集中できると好評だ」と回答した。【下原知広】