【ドイツ】インテル、独工場建設を延期 ポーランド工場も=コスト削減

AI要約

米国の半導体大手インテルは、ドイツでの工場建設計画を2年延期すると発表。コスト削減策の一環で今後の需要見通しに基づく判断。ポーランドでも同様に延期する。

第2四半期の決算で赤字に転落し、経費削減策を打ち出すインテル。最高経営責任者は緊急の行動が必要とし、競争力あるコスト構造を目指す。

新工場は2027年に最先端プロセッサーの生産を開始する計画だったが、300億ユーロ以上の投資を予定していた。ドイツ政府は補助を約束しており、財務相は補助金の振り向けを要求している。

 米国の半導体大手インテルは16日、ドイツ東部ザクセンアンハルト州マクデブルクで進めていた工場建設計画を、2年程度延期すると発表した。コスト削減策の一環で、今後の需要見通しに基づいた判断だと説明している。ポーランドでの工場新設計画も同様に延期する。

 インテルは第2四半期(4~6月)決算で、16億ドルの赤字に転落し、100億ドルの経費削減策を打ち出している。パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は工場建設延期の発表に際し、「競争力あるコスト構造をつくり、経費削減目標を達成するために緊急の行動が必要だ」と声明を出し、危機感をにじませた。

 新工場は今年着工の予定で、2027年から最先端プロセッサーの生産を開始する計画だった。インテルは建設に300億ユーロ超を投資すると発表しており、ドイツ政府は約100億ユーロの国家補助を約束していた。リントナー財務相は、当面必要がなくなったインテルへの補助金を、連邦予算の赤字の穴埋めに振り向けるよう要求している。