「多くの人が100歳以上生きる」イタリアのサルデーニャ島の意外な長寿の秘訣とは?

AI要約

長寿の地サルデーニャ島の秘訣は、文化的伝統や生活習慣にある。

農作業や散歩を通じて活動的な生活を送り、徒歩移動が長寿に貢献。

家族やコミュニティとの交流、年長者への尊敬が幸福につながる。

「多くの人が100歳以上生きる」イタリアのサルデーニャ島の意外な長寿の秘訣とは?

100歳以上の人が多く暮らす長寿の国や地域は、日本をはじめ世界中にある。

イタリアのサルデーニャ島もそのひとつで、「ブルーゾーン」と呼ばれる長寿の地域に位置する。地中海性気候で、夏は暑いが、冬の寒さは穏やか。

そのほかのブルーゾーン地域である、沖縄やギリシャのイカリア島、コスタリカのニコジャ半島などと比べて、男性の長寿者が国際平均よりも多いのが特徴だと言われている。

サルデーニャ島の長寿の秘訣について詳しいイタリアの長寿研究者ジョバンニ・マリオ・ペスは、米メディア「CNBC」にこう語っている。

「遺伝は長寿にある程度の影響を与えるものの、寿命の差の要因となるのは、おそらく20~25%程度」

「サルデーニャ島の人々の長寿の秘訣は、島の人々が守り続けてきた文化的伝統や生活習慣によるところが大きい」

彼の研究によれば、サルデーニャ島の「ドルチェ・ヴィータ(甘い生活)」に関連する習慣は主に4つある。

彼らは、農作業や羊の世話、ガーデニング、散歩など、日常的な作業を通じて活動的な状態を保っている。この島の長寿者の多くは、人生の大半を農民や羊飼いとして過ごし、よく働いてきた。

また、丘陵地帯に住む人々が、島のほかの地域よりも長寿の傾向があるのは、日常的な徒歩移動や散歩が、心拍数を上げ、脚の筋肉を強化する機会となっていることが大きいようだ。

よって、走ったり、ジムに通ったりせずとも、こうした日常の野外での活動により、体と心を丈夫に保ってきたという。

サルデーニャの高齢者の多くは、家族やコミュニティの人々と密に交流している。宗教的な行事に参加したり、ボッチェ(芝生のボーリングに似たもの)ゲームをしたり、単に道端でおしゃべりを楽しんだりと、日常的に人との触れ合いが多い。

全体的に、若い世代は年配者の知恵に敬意を払っており、家族内の食事の席でも年長者への尊敬の念が保たれている。そのことは彼らの心理的幸福にも寄与しているようだ。