韓国建設業界、底力と先端技術で世界5位に跳躍(1)

AI要約

韓国の建設業界が海外での大型事業受注に成功し、再び成長を遂げようとしている。先月のチェコ原発建設事業やルーマニアのSMRプロジェクトなど、世界中で注目を集めている韓国企業の活躍が挙げられる。

大宇建設が主導したベトナムのニュータウン開発や、サムスン物産のルーマニアSMRプロジェクトへの参加など、海外市場での韓国企業の成功例が増えている。韓国建設業界は世界的に競争力を持ち続けている。

韓国の建設業界は過去の実績や信頼性から世界中で高い評価を受けており、海外市場での受注額も増加している。今後も海外建設市場での活躍が期待されている。

韓国建設業界、底力と先端技術で世界5位に跳躍(1)

先月韓国の建設業界に朗報が伝えられた。韓国水力原子力を筆頭に大宇建設などが参加した「チームコリア」が24兆ウォン(約2兆5904億円)規模のチェコ原発建設事業の優先交渉対象者に選ばれた。原発建設はタービンなどの原発技術だけでなく建設技術が重要な事業だ。総事業費の約60%が建設工事に使われる。チェコ原発を足がかりとして韓国型原発の欧州進出への期待感が大きくなっているだけに、韓国の建設業界にも期待感が漂っている。来年の海外市場進出60周年を控え、海外建設累積受注額1兆ドル達成の可否にも関心が集まっている。

#.ソウル・汝矣島(ヨイド)の面積の3分の2ほどであるベトナム・ハノイのニュータウン「スターレイクシティ」は企画と土地補償、許認可、資金調達と施工、分譲と運営まで都市開発の全過程を大宇建設が主導した。住宅・商業・行政・教育・文化施設が備わった「韓国型ニュータウン」だ。ベトナムの都市化の可能性を予想した大宇建設は1990年代にベトナムに進出し、ベトナム政府と協力してこの事業を主導した。大宇建設関係者は「スターレイク=大宇という認識が現地に定着しており、われわれと協力したいという現地企業が増えている」と話した。

#.先月24日、ルーマニアが推進する小型モジュール原発(SMR)の基本設計(FEED)に韓国の建設会社が参加するというニュースが伝えられた。サムスン物産が米国のニュースケールなどと組んでルーマニアのドイチェシュティ地域にある石炭火力発電所を46万2000キロワット規模のSMRに交代するプロジェクトの設計を引き受けることになったのだ。サムスン物産関係者は「ルーマニアのSMRは世界のSMRプロジェクトのうち事業実行で最もリードするものと評価されるプロジェクトで、欧州市場進出の橋頭堡になるだろう」と期待を寄せる。

建設業界が今年に入り海外で大型事業を受注して再び跳躍する準備をしている。韓国国内の建設景気は工事費と人件費の上昇などで不況に陥っているが、海外市場では大規模な朗報が相次いでいる。韓国国土交通部と海外建設協会によると、上半期に韓国の建設会社は79カ国で296件、合計155億8000万ドル(約2兆2840億円)の受注高を上げた。米国の建設・エンジニアリング専門紙ENRによると、昨年韓国は受注額基準で中国、フランス、スペイン、米国に次いで世界5位を誇る。

◇1965年にタイの高速道路建設で初めて進出

下半期も受注見通しが明るい大型の事業が多く、年内に海外建設累積受注額1兆ドルの達成期待感が大きくなっている。これまで累積輸出額1兆ドルを達成した品目・業種は2018年の半導体、今年3月の自動車だけだ。1965年にタイの高速道路建設で海外市場に初めて進出した韓国の建設業界はこれまで底力で難度の高い工事を遂行し世界的に認められてきた。世界最長の吊り橋であるトルコのチャナッカレ大橋は2018年にDLE&CとSKエコプラントが、世界初のビルディング型車両基地であるシンガポールのT301は2016年にGS建設が手がけた韓国建設業界の作品だ。

超高層など難度の高い建物施工も世界トップに挙げられる。高さ828メートルで世界最高層ビルであるアラブ首長国連邦のブルジュ・ハリファ(2004年、サムスン物産)をはじめ、52度傾いた非定型建物であるシンガポールのマリーナベイ・サンズ・ホテル(2008年、双竜建設)などが代表的だ。漢陽(ハニャン)大学建築工学部のチェ・ウォンチョル教授は「世界的なランドマークの建物を韓国の建設会社が作ったというのはそれだけ他の人たちができないことをやり遂げる能力があり、厳しくても黙々とやり遂げる底力があるため」と話した。

チェコ原発優先交渉対象者の選定もやはり韓国の建設会社の世界的競争力が肯定的評価を引き出す土台になったという。産業通商資源部関係者は「過去に砂漠という苛酷な条件でも約束した納期に合わせた建設競争力をチェコ政府が高く評価した」と話す。いわゆる「オンタイム・オンバジェット(予算内で予定通りに竣工)」は韓国の建設業界の基本原則であり強力な武器に挙げられる。実際に1970年、サウジアラビア第2の都市であるジッダの現代化事業当時、戦争の余波で電力が途絶え工事中断の危機に追い込まれた。しかし施工会社の三煥(サムファン)建設は竣工日に間に合わせるためにたいまつを灯して工事を進めたりもした。亜洲(アジュ)大学建築学科のチャ・ヒソン教授は「韓国の建設会社は他の海外企業に比べて誠実に契約を遂行することで定評がある」と話した。