社員証をスキャンしたらすぐに帰る「コーヒーバッジング」…従業員の5人に1人はRTOへの抵抗を続けている(海外)

AI要約

コーヒー・バッジングという新しい労働の形態が登場し、一部の労働者が出社してすぐに帰宅していることが問題視されている。

調査によると、19%の労働者が現在もコーヒー・バッジングを行っており、ハイブリッド・ワークの移行に抵抗を感じていることが示唆されている。

自宅での労働が生産性向上につながるという意見もあり、出社義務だけ果たして帰宅する行為が根強く続いている。

社員証をスキャンしたらすぐに帰る「コーヒーバッジング」…従業員の5人に1人はRTOへの抵抗を続けている(海外)

一部の労働者は、職場復帰命令を無視して、変わらず「コーヒー・バッジング」を行っている。

「コーヒー・バッジング」とは、出社して社員証をスキャンして出社義務を果たしたら、すぐに帰宅することを指す。

リモートか対面かの議論で取り沙汰される、生産性に関するパフォーマンスの一つの例だ。

「コーヒー・バッジング(coffee badging)」という言葉が作られて数カ月、一部の労働者は変わらずこれを利用して出社義務を避けているようだ。出社しているのは事実だ。ただ、そこに長居はしていない。

ウェブ会議企業のオウル・ラボ(Owl Labs)が最初に広めた「コーヒー・バッジング(coffee-badging)」という言葉は、労働者が出社して社員証(バッジ)をスキャンし、帰宅してから大半の仕事をすることを意味する。

出社時間を記録して職場復帰命令(RTO)に従い、上司に顔を見せ、ノートパソコンを会社のWi-Fiに繋げて出社をアピールする。そして、それが済んだらまた荷物をまとめ、急いで家に帰り、仕事を始める。

リンクトイン(LinkedIn)は最近、このテーマで調査を行った。6月に行われた調査に回答した1500人以上のうち、19%が現在も「コーヒー・バッジング」をしていると述べ、31%が今はしていないと述べ、50%はこれまで一度もしたことがないと述べた。

リンクトインは、過去に同テーマで調査を行ったことがなく、直接比較する調査結果はない。だがオウル・ラボによる昨年のステート・オブ・ハイブリッド・ワーク(State of Hybrid Work)レポートでは、ハイブリッド・ワークの回答者の58%が「コーヒー・バッジング」をしたことがある、8%がしたことはないがしてみたいと思うと答え、それに対し34%が終日職場で仕事をする方が良いと述べたことが分かった。この調査は2023年6月にアメリカの成人のフルタイム労働者2000人を対象に実施された。

「コーヒー・バッジング」が続いていることは、ハイブリッド・ワークまたは完全出社への移行して出社率を上げようと試みている一部の企業が直面している抵抗を浮き彫りにしている。

「コーヒー・バッジング」をしている人の中には、通勤するのは時間とお金の無駄、自宅の方が生産性が高い、自宅なら子どもの面倒も見ることができる、それなのになぜ、わざわざ出社するのか、と述べた人もいた。おそらく、だからこそ、社員証の読み取りを工夫する勇気が湧いてくるのだろう。