米連邦地裁、ホンジュラス前大統領に禁錮45年 麻薬密輸をほう助

AI要約

米ニューヨーク南部地区連邦地裁は26日、中米ホンジュラスの前大統領に対し、400トンの麻薬密輸に関与した罪で禁錮45年の判決を下した。

エルナンデス氏は政治権力を悪用し、麻薬密輸業者にリスクを低減させるために警察や軍の支援を提供し、数百万ドルの賄賂を受け取ったとされる。

弁護人は法的救済措置を模索する意向を示し、エルナンデス被告はホンジュラスを「麻薬国家」にしたとして告発されていた。

【AFP=時事】米ニューヨーク南部地区連邦地裁は26日、米国への400トンの麻薬密輸に関与したとして有罪評決を受けていた中米ホンジュラスのフアン・オルランド・エルナンデス(Juan Orlando Hernandez)前大統領(55)に対し、禁錮45年を言い渡した。

 連邦地裁のケビン・キャステル(Kevin Castel)判事は、「エルナンデス氏はホンジュラスの国会議長および大統領として政治権力を行使し、金銭の見返りに麻薬密輸業者にとってのリスクを低減させようとした」と指摘。400トン、時価にして100億ドル(現在のレートで約1兆6000億円)相当の麻薬密輸に向け警察や軍による支援を提供したと述べた。

 エルナンデス被告は麻薬密輸をほう助する見返りに、数百万ドルの賄賂を手にしたとされる。

 被告は禁錮刑のほか、800万ドル(約12億9000万円)の罰金も科された。検察側は終身刑を求刑していた。

 弁護人は記者団に、「可能な限りの法的救済措置を模索するつもりだ」と語った。

 エルナンデス被告は2014~22年、ホンジュラス大統領を務めた。22年2月、国内で逮捕され、同年中に米国に引き渡された。検察側は、被告はホンジュラスを「麻薬国家」にしたと糾弾していた。【翻訳編集】 AFPBB News