# 女性詩人

評伝・新川和江さん 台所で書いた「生活密接」の作品 詩を愛する人々を励まし続けた生涯
2024.08.20

評伝・新川和江さん 台所で書いた「生活密接」の作品 詩を愛する人々を励まし続けた生涯

戦後を代表する女性詩人として活躍した新川和江さんが10日、95歳で亡くなった。詩人への道を歩み始めるきっかけは、茨城県立結城高等女学校時代、東京から隣町(現在の下館市)に疎開してきた詩人・西條八十との出会いだった。週に1度、詩作ノートを抱えて西条の書斎に通って添削を受け、ランボー、ベルレーヌ、

戦後を代表する女性詩人、新川和江さん死去 95歳 本紙「朝の詩」選者を36年務める
2024.08.20

戦後を代表する女性詩人、新川和江さん死去 95歳 本紙「朝の詩」選者を36年務める

戦後を代表する女性詩人で、本紙「朝の詩」の元選者、新川和江(しんかわ・かずえ)さんが10日午後11時、心筋梗塞のため死去した。95歳。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男、博(ひろし)氏茨城県出身。県立結城高等女学校時代、近隣の下館町(当時)に疎開していた詩人の西條八十(やそ

百年の埃を払うと、みずみずしい果実のような詩の言葉が蘇ってくる―高柳 聡子『埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち』沼野 充義による書評
2024.07.14

百年の埃を払うと、みずみずしい果実のような詩の言葉が蘇ってくる―高柳 聡子『埃だらけのすももを売ればよい ロシア銀の時代の女性詩人たち』沼野 充義による書評

ロシアでは、十九世紀末から二十世紀初頭を特に「銀の時代」と呼ぶ。優れた文学者や芸術家が続々と現れたからだ。この時期には、女性たちも、目覚ましい活躍をするようになった。詩の世界では、若い女性たちが次々に声を上げ、新たな詩の時代の息吹を担うようになった。本書はその「銀の時代」の女性詩