【FC東京】DF木本恭生、殊勲のゴールで鳥栖に競り勝つ 寡黙な守備職人「得点よりも無失点の方がうれしい」

AI要約

FC東京がDF木本恭生のゴールで鳥栖を1−0で下し、5試合ぶりの白星を挙げた。

木本恭生は前半11分に得点し、2022年10月29日以来の今季初得点を挙げた。

試合終了まで無失点を守り切り、4月7日の鹿島戦以来の完封勝利を収めた。

【FC東京】DF木本恭生、殊勲のゴールで鳥栖に競り勝つ 寡黙な守備職人「得点よりも無失点の方がうれしい」

◇31日 J1リーグ第17節 鳥栖0―1FC東京(駅スタ)

 FC東京がDF木本恭生(30)のゴールで競り勝った。5試合ぶりの白星で勝ち点26に伸ばした。鳥栖は2連敗で同14のまま。

 寡黙な守備職人が、この日のヒーローとなった。歓喜の瞬間は前半11分。右CKのこぼれ球を高が頭でつなぐと、それをエリア内で受けた木本が右足を一閃(いっせん)。シュートはバーを直撃してゴールネットを揺らした。

 しかし、直後に副審が旗を上げるのを見て「オフサイドだと思って戻った」と、木本は黙してダッシュで自陣に戻った。

 その後、VARでゴールが認められ、仕事人の周りには歓喜の輪が広がった。2022年10月29日の名古屋戦以来となる今季初得点は「うれしかったですけど、試合が続いていたので、ここからもう一回気を引き締めてやろうと思った」と振り返る。

 本職の守備でも安定感抜群の働きをみせた。この日は、試合開始から最終ラインを高く設定。ハイライン、ハイプレスの攻防一体のサッカーで鳥栖を圧倒。一方で、後半は我慢強く水際の攻防では体を張り、反撃をはね返し続けた。

 試合終了の瞬間、胸をなで下ろしたという。

 「得点よりも無失点の方がうれしい。守備の選手ですし、ここまで無失点の試合がほとんどなかったので。完封できたことは自信になった」

 4月7日の鹿島戦以来の完封勝利に「前線の選手が限定してくれて自分たちも守りやすかった。組織的にしっかりできたと思う」と、チームメートをたたえることも忘れない。お立ち台に立っても「目立つのは恥ずかしい」という木本らしさが表れていた。