これが引退決めたライダー!? エスパルガロ、コースレコード更新最速タイム|MotoGPカタルニアGPプラクティス

AI要約

MotoGP第6戦カタルニアGPの初日プラクティスが行なわれた。最速はアプリリアのアレイシ・エスパルガロ。

セッション中には複数の転倒があり、ファビオ・クアルタラロやブラッド・ビンダーが影響を受けた。

アレイシ・エスパルガロがレコード更新の速さを見せ、20番手だった中上貴晶や9番手のアレックス・リンスも注目を集めた。

これが引退決めたライダー!? エスパルガロ、コースレコード更新最速タイム|MotoGPカタルニアGPプラクティス

 MotoGP第6戦カタルニアGPの初日プラクティスが行なわれた。予選Q1とQ2の振り分けを決めるこのセッションで最速となったのは、アプリリアのアレイシ・エスパルガロだった。

 カタルニアGP初日は午後にかけて上空の雲も少なくなり、気温は23度、路面温度は44度まで上昇。良好なコンディションでセッションがスタートした。

 プラクティス終盤では、予選Q1とQ2の振り分けを睨んだアタックが行なわれるが、序盤にも各ライダーがペースを上げてくる傾向がある。

 カタルニアGPでもそれは変わらず、序盤からFP1より速いタイムが記録されていった。中でも速さを示したのはKTM陣営で、ジャック・ミラー(KTM)が1分39秒212で暫定トップに立った。チームメイトのブラッド・ビンダーも2番手タイムを記録していたものの、開始から10分というところでのターン1でフロント側からのハイサイドで転倒を喫してしまった。

 またファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)もその少しあとにターン5でフロントのグリップを失って転倒。序盤のアタックでクアルタラロは1分39秒699をマークし暫定4番手につけるなど良い出だしとなっていたが、気勢を削がれてしまった形だ。

 セッション序盤に転倒したビンダーは、開始から20分というところで再び転倒。今度はターン2でフロントを滑らせての転倒だった。スペアマシンでの転倒ということもあり、その後ビンダーは終盤までマシンの修復を待つことになった。

 プラクティス中盤は各ライダーがセッティングやロングランのプログラムにあてており、タイムシートに大きな動きは発生しなかった。

 ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プラマック)もアタックは控えていたが、彼は残り15分でアタックへ改めて入ると、サーキットレコードに肉薄する1分38秒793を記録。レコード更新の気配を漂わせた。

 セッション最後の5分間のアタックでは誰がこのマルティンを超えるタイムを記録するかが注目されたが、多くのライダーがこれを上回るペースを示した。

 そして、ここまでは上位にさほど食い込んでいなかったアレイシ・エスパルガロが従来のレコード(1分38秒639)を上回る1分38秒562をマーク。修復されたマシンで復帰したビンダーやペドロ・アコスタ(GASGAS)が迫ったものの、エスパルガロを超えることはできなかった。

 最終的にはエスパルガロがプラクティスでトップタイム。今季限りでの引退を表明したばかりだが、レコードを更新するピカイチの速さを示してみせた。2番手は2度の転倒があったところから挽回したビンダー、3番手はアコスタだった。

 マルティンは最後にタイムを更新できず、6番手でプラクティスを終えている。

 日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)はトップから1.466秒差の20番手だった。またヤマハ勢ではアレックス・リンスが9番手となり、予選Q2へ直接進出を決めた。

 なおセッションが終了した後、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ/4番手タイム)にマシントラブルが発生したようで、コース脇にマシンを停止。マーシャルの助けを借りてピットへ戻ったが、不安を残すセッションの終わり方となってしまったのは気になるところだろう。