Jリーグのクラブ経営情報に見る女子チームの〝立ち位置〟 北川信行の女子サッカー通信 

AI要約

Jリーグが21日、2023年度の経営情報を開示し、女子チーム関連収入と経費のデータも注目された。

経費と順位に相関関係がある可能性があり、お金をかけることとリーグ順位に影響があることが示唆された。

Jリーグに紐づいたWEリーグのクラブの情報も掲載され、女子チームの運営状況が明らかになった。

Jリーグのクラブ経営情報に見る女子チームの〝立ち位置〟 北川信行の女子サッカー通信 

Jリーグが21日、3月決算の2クラブ(柏レイソル、湘南ベルマーレ)を除くJ1~J3、計58クラブの2023年度経営情報を開示した。注目したのは、損益計算書の女子チーム関連収入と女子チーム関連経費の項目。「収入」は58クラブ中11クラブ、「経費」は14クラブが記載していた。女子のトップリーグであるWEリーグでは同様の経営情報の開示は行っておらず、今回オープンとなった情報が女子チーム運営の一つの目安となるのではないかと思う。

■「経費」と「順位」の相関関係

「経費」を記載した14クラブのうち、7クラブがWEリーグのチームを保有。最も多かったのは浦和レッズ(三菱重工浦和レッズレディース)の4億400万円で、次いでサンフレッチェ広島(サンフレッチェ広島レジーナ)が3億1200万円、東京ヴェルディ(日テレ東京ヴェルディベレーザ)が2億5200万円だった。その他、多い順に、ジェフユナイテッド市原千葉(ジェフユナイテッド市原千葉レディース)が2億3200万円、大宮アルディージャ(大宮アルディージャVENTUS)が2億2300万円、セレッソ大阪(セレッソ大阪ヤンマーレディース)が1億5600万円、AC長野パルセイロ(AC長野パルセイロレディース)が1億4千万円となっている。

今季のWEリーグは三菱重工浦和が圧倒的な強さを発揮して連覇を達成。「経費」の多い日テレ東京Vや広島レジーナも上位につけていることを考えると、お金をかけることと、リーグの順位には一定の相関関係があるように思う。

Jリーグに紐づいたWEリーグのクラブはほかにアルビレックス新潟(アルビレックス新潟レディース)とベガルタ仙台(マイナビ仙台レディース)があるが、両クラブは「収入」「経費」とも記載なし。Jリーグ加盟クラブの運営法人とは別の法人で女子チームの運営を行っているためと思われる。

また、当然ながら、Jリーグと紐づかないINAC神戸レオネッサ、ちふれASエルフェン埼玉、ノジマステラ神奈川相模原の3チームは今回の情報開示には含まれていない。

■女子チームはもうかるコンテンツとなるか