【二所ノ関親方 真眼】レスリング経験者の欧勝馬 相手が対応しづらい前かがみの独特スタイル

AI要約

欧勝馬が新入幕力士として優勝戦線に残り、レスリング出身の特徴的なスタイルが注目されている。

正代のはたき技術の優秀さや、過去のレスリング出身力士の活躍を振り返る。

稀勢の里が力士としての必要な要素や欧勝馬の今後の成長に期待を寄せる。

【二所ノ関親方 真眼】レスリング経験者の欧勝馬 相手が対応しづらい前かがみの独特スタイル

 ◇大相撲夏場所12日目(2024年5月24日 両国国技館)

 今場所も新入幕力士が優勝戦線に残りました。欧勝馬はレスリング経験者らしく、常に前かがみのような体勢を維持する独特のスタイル。新入幕でデータが少ないこともありますが、他の幕内力士が対応しきれていない状況が散見されます。

 正代戦も上体が起き上がっている相手を強引にはたいて勝利を手にしました。物言いは付きましたが、はたきの技術力は相当なものがあります。

 レスリング出身といえば、阿覧や黒海らが思い浮かびますが、大きく活躍するまでにはいかなかった。圧力をかけられるともろさを露呈し、現役時代の私もメリハリをつけ、左はずから圧力をかけて攻略。苦手意識はなく、むしろやりやすかったですね。

 欧勝馬も今場所はのびのびと戦えても、来場所以降は相撲を覚えられ、簡単には勝たせてもらえないでしょう。どんな力士も必要なのが「出足の強化」。そこを鍛えていければ大成しそうな雰囲気は漂わせています。 (元横綱・稀勢の里)