【DeNA】2019年ドラフト1位の現在地。森敬斗、22歳の覚悟「本当にチームに必要とされるところまで行かないと」

AI要約

森敬斗は高い期待を背負ってYOKOHAMAのユニフォームに身を包んだが、怪我や成績不振により立ち位置が変化している。

森はオフからバッティングフォームを大幅に変更し、苦労しながらも光が射す状況に向かっている。

自身の弱点や課題に向き合い、昨年との違いを自覚しながら、成長に向かっている森の姿が描かれている。

【DeNA】2019年ドラフト1位の現在地。森敬斗、22歳の覚悟「本当にチームに必要とされるところまで行かないと」

☆変わっていく立ち位置

 2019年ドラフト1位。地元・桐蔭学園高から大きな期待を背負ってYOKOHAMAのユニホームに身を包んだ森敬斗。類まれなるスピードと強肩を武器に、未来のスーパースターとして輝くことを、ファンは信じていた。

 

 しかし現実は甘くなかった。相次ぐ怪我の離脱にも見舞われたことも響き、思うような成長曲線を描くことができぬ状況に陥ると、球団もチーム編成上の懸念であるショートのポジションを積極的に補強。必然的に森の立ち位置も徐々に変化していった。

 それでも昨年のオープン戦は、19戦全てショートのポジションで使われ続け、そのまま開幕スタメンをゲット。しかしその後は思ったような活躍ができず、4月下旬にはファームへ降格となり、その後はその座にベテランの大和に台頭したルーキーの林琢真、ドラゴンズから移籍してきた実績十分の京田陽太ら、複数名が務めた。一方の森は、7月に右手の負傷で手術を受けるなど、忸怩たるシーズンを送った。

 今年に入るとドラ4ルーキーの石上泰輝が猛アピールを続けるなど、沖縄の春季キャンプではポジション争いがさらに加熱。一方森はB班(二軍)の奄美スタートとなり、一軍のオープン戦に呼ばれたのは3月5日と大きく差が開いていた。

☆磨いた心技体

 しかし森はオフから「今まで結果が残ってないので、何か大きく変えないといけないと思って」と、言わば“急がば廻れ”を貫いていた。

 バッティングではオフに師事した近藤健介からの学びを活かし「今までは前で打っている感じだったんすけど、前に行くと目切りも早くなるし、左肩も出ちゃうので、やっぱりちゃんと軸で回ることをやってきました。ちゃんと後ろからバットのスイングを長くできるようにと、ずっとやっていました」とフォームの大幅な変更を敢行。

 副作用として「春先は今までと全然違うので、やっぱりポイントが違うとタイミングも違うし、今までとは捉えてたところが違うので。そこをすり合わせるのが難しくて、春先は結果が出てなくて…」と苦しんだ。しかし諦めずに継続したこともあり「シーズンでちゃんと試合に出ていくうちに慣れていって、ちょっと良くなってきたって感じですね」と光が射し込んできていることを実感している。

 さらに「なんで凡打してしまったのか、原因がわかってなかった。わかったことがあっても、体現することが難しかったですね。自分をちゃんと知れてなかった部分もあったし、自信がやっぱりなかったので、モヤモヤしたまま打席に行ってしまったことがあったので…」と昨年との自分を鑑みたうえで「今年はこうやったらこうなるとかがわかってきました。内容の悪い打席が少なくなったっことは、結構大きな違いなのかな」と考える力のブラッシュアップにも成功していると胸を張った。