【福岡】長谷部茂利監督が初めて勇退心境語る「自分の道を歩んで行く、そういうタイミング」

AI要約

長谷部茂利監督が退任の意向を表明し、選手への激励も行った。

成績不振や得点力不足に責任を感じつつ、チームの攻撃力向上に向け取り組む姿勢を示した。

残り8試合で「6位以上」を目指すJ1アビスパ福岡の戦いぶりが報じられた。

 J1アビスパ福岡は17日、福岡市内で練習し、敵地での21日ジュビロ磐田戦(ヤマハ)に備えた。今季限りで勇退する就任5年目の長谷部茂利監督(53)が、14日の退任発表以来、初めて自身の去就について発言した。

 退任については「クラブが発展するために私は去った方がいいし、私はここからもう1つ旅に出るというか、自分の道を歩んで行く、そういうタイミングじゃないかなと思いました。それで決断しました」と心境を語った。

 昨季はクラブ初タイトルとなるルヴァン杯優勝やJ1最高順位7位、天皇杯で初の4強に導き、J1にも3年定着させた。大きな功績を残しながらの難しい決断だったはずだが「いい結果を出してたから、という決断の難しさはない」と話し、潔くけじめをつけた。

 だが一方で、2連敗中で9戦未勝利と失速しての12位の現状についても触れて「今シーズン結果が思わしくないのもありますし、点数を取れるチームに変えることができていません。事実です。そこは責任を感じますし、そういったことも含めて、ひとつ線を引くということ。それが偶然5(年)だっただけ」。今季も就任当初から課題としてきた得点力不足の解消には至らず、J1ワースト28得点の責任も感じていたという。

 残り8試合。その攻撃力を向上させて目標の「6位以上」を目指す。この日も、ボールを奪ってからの速攻に重点を置いて練習を行った。現状、指揮官が「鋭さ、正確性が落ちている」という「堅守速攻」の改善で、10戦ぶり勝利に導く覚悟だ。【菊川光一】