「最高の親友で、敵だ」“オオタニ愛”をエンゼルスのサンドバルが熱く…「ベッツやテオとは通訳なしで」テレビに映らない大谷翔平vs古巣ウラ話

AI要約

大谷翔平が古巣エンゼルスの本拠地に凱旋し、練習や試合前の様子、元同僚との交流などが描かれる。

ビジター側の練習場所変更や他の選手との交流、クラブハウスの変化などが細かく観察される。

大谷の人柄や関係性、日本から持参したグッズなど、エピソードを通じて大谷の魅力が伝わる。

「最高の親友で、敵だ」“オオタニ愛”をエンゼルスのサンドバルが熱く…「ベッツやテオとは通訳なしで」テレビに映らない大谷翔平vs古巣ウラ話

前人未到の「50-50」挑戦に、今永昇太や鈴木誠也擁するカブスとの対決、復帰した山本由伸らドジャース同僚との交友……大谷翔平の9月の戦いが熱を帯びている。日本ハム時代から番記者として取材を続ける柳原直之記者が、今季ラストゲームまで追う“テレビに映らない番記者日記”が再びスタート。今回は古巣エンゼルス戦で見た光景をお届けする。

 今季3度目の米国出張。ドジャースの大谷翔平が公式戦で初めて古巣エンゼルスの本拠地エンゼルスタジアムに凱旋するこの日を開幕前から“取材開始日”として狙いを定めていた。9月2日の午前中に日本からロサンゼルスに入った私はレンタカーを借りてシーズン終了まで借りているアパートへ直行。まずは長旅の疲れを休め、時差ボケもそこそこに開幕前のオープン戦以来となるアナハイムに胸を躍らせた。

《9月3日 VSエンゼルス(エンゼルスタジアム)◯6-2》

 昨季まで6年間も見ていた同じ光景だった。試合開始前。午後5時ごろのエンゼルスタジアム。大谷はビジター側が練習する右翼ではなく、左中間に向かって行った。

「ずっとあそこでやっていたので。逆に中でやる場所がなかったので、“あそこ”でやりました。なかなか時間もないですけど、明日もブルペンにしっかり入れるようないいステップになったかと思います」

 少し遠慮したのか、フェンスの広告が昨季と大幅に変わっているので間違えたか。向かった先は、昨季までより20メートルほど右側だった。2021年から続けるプライオボール(重さの違う6種類のボール)を使った「壁当て」。昨季まで練習をサポートしていた水原一平元通訳は“事件”によっていなくなり、ユニホームの色は赤から青に変わったが、自然に“定位置”を選んだ。

 違ったのは昨年までは「壁当て」で剥がれていた芝が奇麗なままだったことだ。元同僚たちも変わらぬ「大谷愛」にあふれていた。6月に左肘を手術したパトリック・サンドバルは、術後に大谷と連絡を取ったと明かし「彼が苦労したことなど質問に答えてくれた」と、どれだけ優れた人間か熱っぽく語った。

「彼はベストフレンド(親友)で、ベストエネミー(敵)」

 この言葉が印象的だった。

 クラブハウスは球場地下1階。昨年までエレベーターを降りて右のエンゼルスのクラブハウスに向かっていたが、この日は左へ。ビジターのクラブハウスに向かうのも、大谷がそこにいる姿も新鮮だった。

 日本から持参した、スポーツニッポン作製の報道写真集『翔~Blue Sensation~』、愛犬デコピン用グッズを数点渡した。「また金もうけですか。これ(グッズ)で許してもらう、と。最低ですね」とニヤリ。記者イジりも変わらなかった。