【阪神】「満塁男」木浪聖也「初球から行くと割り切って」金メダルパワー授かり難敵から決勝打

AI要約

阪神木浪聖也内野手が満塁で先制を決め、チームに勢いをもたらす活躍を見せた。

金メダリストの鏡優翔も登場し、木浪選手との交流が話題となった。

木浪選手は攻守に活躍し、チームを勝利に導いた。

【阪神】「満塁男」木浪聖也「初球から行くと割り切って」金メダルパワー授かり難敵から決勝打

<阪神4-1中日>◇3日◇甲子園

 金メダルパワーを授かり、「満塁男」が躍動した。阪神木浪聖也内野手(30)は先制の絶好機に燃えていた。「よっしゃー! 満塁で回ってきた」。2回無死満塁。中日高橋宏の初球、156キロ直球を振り抜いた。痛烈な打球が遊撃手の頭上を越え、左前に弾む。走者2人が一気に生還。一塁上で白い歯がこぼれた。

 「みんながつないでくれたので、なんとかここで(先発の高橋)遥人に楽に投げさせようと思いました」

 相手は試合前時点で防御率0点台の超難敵。1打席目の初球を狙い打ちし、先制2点打を決めた。「全部ボールが良いので。しっかり初球から行くと決めて割り切って1球でいけた。いい結果になってよかった」。これで今季の満塁時は13打数7安打。打率5割3分8厘と無類の強さを発揮している。昨季も満塁時の打率が4割超えだった男はこの日も実力を発揮した。

 強力援軍のパワーが宿った。自身のファンを公言しているパリ五輪レスリング女子76キロ級の金メダリスト、鏡優翔が来場。ファーストピッチセレモニーに登場すると、木浪もサプライズで打席に入った。すると投手役は大はしゃぎし「木浪選手はもう本当にひかれる笑顔をされていて」と推しの理由を熱弁だ。メンタルコーチが同じ縁でオンラインで話したこともあり「人柄に引かれて、大好きになりました」と鏡。木浪も初対面を果たし、「いい思い出になった」とバットでエールに応えた。

 7回には先頭で右中間フェンス直撃の二塁打。1番近本の右前打で3点目のホームに生還した。8回にも1死満塁で打順が回り、冷静に押し出し四球を選んだ。この日は7度の守備機会でも堅守を披露。「遥人が投げる時はいつも内野ゴロが多いので。守備のことしか今日は考えてなかった。それがいい流れになって打つ方にもいけた」と亜大の1学年後輩に感謝。崖っぷちのチームに笑顔と勢いをもたらした。【村松万里子】