“今の浦和”には「何かが足りない」 正監督不在、ダメ押し弾取り消し→劇的被弾で露呈した不安材料

AI要約

浦和レッズは8月31日にFC町田ゼルビアとの試合で2-2の引き分けに終わった。池田伸康監督の下、悪い部分が見られたものの、イレギュラーな展開となった。

浦和は激動の1週間を過ごし、監督の交代や試合中止の経験を経てこの試合に臨んだ。関根貴大の先制点やチアゴ・サンタナの勝ち越しゴールもあったが、最後に失点して引き分けに終わった。

町田の戦術変更に対応する時間が必要だったと語る池田監督。失点を喫したデリケートな時間帯での対応が改善できれば、勝ち点を獲得できる可能性がある。

“今の浦和”には「何かが足りない」 正監督不在、ダメ押し弾取り消し→劇的被弾で露呈した不安材料

 浦和レッズは8月31日に行われたJ1リーグ第29節でFC町田ゼルビアと対戦し、2-2で引き分けた。池田伸康暫定監督の体制で臨んだイレギュラーなゲームだったが、後半の立ち上がりや終了間際の失点、リードしたまま試合を締めくくれない点では悪い部分が繰り返された。

 浦和には激動の1週間だった。8月24日の第28節川崎フロンターレ戦は前半45分間で内容も良く1-0でリードしたハーフタイムに、悪天候により中止の判断が下された。そして週明けに浦和はペア・マティアス・ヘグモ監督の契約解除を発表し、昨季1年間を率いて退任していたマチェイ・スコルジャ氏の復帰を発表。ビザ発給や来日までの間、池田コーチが暫定監督を務めると発表されていた。

 そうしたなかで迎えたゲームは前半にセットプレーからMF関根貴大が先制点を奪ったが、後半の立ち上がりに同点に追い付かれてしまう。途中出場のFWチアゴ・サンタナが後半42分に勝ち越しゴールを決めたが、後半アディショナルタイムのほぼラストプレーで同点ゴールを奪われて引き分けた。試合を通じて浦和にゴールシーン以外のチャンスはほとんどなく、町田には6回、7回と決定機を作られる苦しいゲームだったが、スコアの経過を見た時に勝利に近づきながら手放した大きな理由は、いずれもデリケートな時間帯に失点を喫したことだろう。

 後半の立ち上がり4分、自陣で浮き球を処理したDFマリウス・ホイブラーテンにミスが発生し、そこからの流れでサイドを突破されFWオ・セフンにヘディングで叩かれた。後半から町田がシステムと守備の役割を代え、前半に有効な前進はできないながらも後方で持てていたボールへの余裕が失われて押し込まれ始めたタイミングだった。

 池田暫定監督は「(町田が)フォーメーションを変えてきたことに予測がつかなかった。そこに対応するのとうちがどうするのか、それを伝えることなど、可変するのに時間が掛かった」と話したが、そこで落ち着くまでを無失点で乗り切れるかは大きかった。