「塁さん、雄太さんと交互に…毎日、練習が楽しみだった」バスケ代表ジェイコブス晶(20歳)が語る、パリ五輪で得た“デカすぎる財産”

AI要約

20歳のバスケットボール選手、ジェイコブス晶がパリ五輪で日本代表入りし貴重な経験を積んだこと。

悔しさから感じた成長と自信、チームメンバーとしての役割、コーチからの学びなどを振り返ったインタビュー。

将来への展望や目標、NBA挑戦や4年後の五輪に向けた意気込みなど、次なるステップに向けた意欲と期待。

「塁さん、雄太さんと交互に…毎日、練習が楽しみだった」バスケ代表ジェイコブス晶(20歳)が語る、パリ五輪で得た“デカすぎる財産”

バスケットボール日本代表としてパリ五輪に出場したジェイコブス晶。次世代のホープとして期待を背負う20歳は、どんな経験を積んだのだろうか。大会を振り返りながら、未来への展望を語ってもらった。【NumberWebインタビュー全2回の1回目】

 日本バスケットボールの未来を背負う大器がパリ五輪で貴重な経験を積んだ。

 ハワイ大学でプレーするジェイコブス晶は今回、メンバー最年少の20歳3カ月で日本代表入り。強化試合から本大会を通じ、サイズとアウトサイドシュートを武器に随所に存在感を誇示した。五輪では3試合で平均5.8分をプレーし、平均0.7得点、1.0リバウンドという数字が示す以上に大きな収穫があったようだ。

 日本中を興奮させた五輪も終わった8月中旬、ジェイコブスに話を聞いた。予選ラウンド3連敗の悔しさがあった上でも、かつて世界中の逸材が集まるNBAグローバルアカデミー入りを果たした俊才は今後に向けて確かな手応えを感じた様子。まだ大きな伸びしろを残したスター候補の視線は、カレッジでの活躍、目標とするNBAへの挑戦、そして早くも4年後の五輪に向けられていた。 

 以下、ジェイコブスの一人語り。

 パリ五輪に向けた合宿から、五輪本戦を通じて、すごくレベルの高いバスケがずっとできて、自分の中でも自信がつきました。この大きなステージで戦い、ハワイ大に戻っても活躍できると感じられるようになりました。

 結局3連敗したわけですからすごく悔しいのはもちろんです。それでもドイツ戦の前半は接戦だったし、最終的に銀メダルを獲得するフランスとのゲームは勝ったと思ったくらい。ブラジル戦も最後まで互角に近かったですよね。点差がついたゲームもありましたけど、全部しっかりと戦えていました。実際にやっていた僕たちにとっても、日本バスケの成長が楽しみになる経験だったと思います。

 今回のチームの中では、僕はプレータイムは少なめのロールプレーヤーでした。ディフェンス、リバウンドをしっかり競った上で、オフェンスではボールを持って少しでも前が空いたらシュートを打てという指示を受けていました。とにかくボールに触ったら打て、みたいな感じでしたね(笑)。

 それまでの僕は何回かシュートを外したら、“アンセルフィッシュにならないように”と考えてパスしたり、違うプレーをしてしまっていました。そこでトム・ホーバスHCに言われたのは、“僕のシュートが決まればチームのためになるんだから、そこで打つのはアンセルフィッシュではない”ということ。“スキルを持っているなら、打ち続けることこそがアンセルフィッシュなプレーなんだ”と教え込まれたんです。

 そんなマインドセットがこの夏の間に学んだことであり、有明アリーナでの韓国との強化試合ではそういったプレーができていたと思います。五輪ではなかなか打つ機会がなかったですが、それくらいホーバスHCが僕のシュートに自信をもってくれていたのは嬉しかったですね。