【東京女子】愛野ユキ「アレしてアレンパ見届ける」プリンセスC初優勝へ「作戦なし」真っ向勝負

AI要約

真夏のトーナメント「プリンセスカップ」で4強に進出した愛野ユキが、シングル初ベルトへの挑戦権を熱く語る。

愛野ユキは自分の意志を貫き、プロレスラーとしての道を選んだ転機を経験し、全力でトーナメントに挑む覚悟を示す。

愛野ユキは阪神ファンであり、家族の影響から野球への愛情も深く、優勝した場合には始球式も実現する可能性がある。

 絶対に「アレ」してシングル初ベルトへの挑戦権を勝ち取る。

 東京女子プロレスのシングル王者を決める、真夏のトーナメント「プリンセスカップ」で、4強に進出した愛野ユキ(29)が、初優勝に向け熱い思いを語った。

 昨年、一昨年と初戦負けだが、今年は違う。1月にそれまでほとんど組んだことのなかった水波綾とタッグ王者に輝いた。デビュー時から組んでいた姉の天満のどか(22年引退)から“独り立ち”しての初ベルトに手応えを感じた。25日準決勝の相手は、元プリプリ王者の瑞希、現王者の渡辺未詩を破って勢いに乗るザラ・ザッカー。「小柄だけど身軽さだけでなく、パワーもある。ここまで勝ち上がってきたらみんな強敵」と警戒した。優勝となれば、渡辺の持つベルトへの挑戦も見えてくるが「まずは(準決勝に)勝たないと意味がない。今はザラをぶっ倒すだけ」と目の前の試合に集中する。

 作戦は「ない」。パワー自慢の愛野は、真っ向勝負でぶつかるだけだ。もともとは、どんな時でも思い悩んで決断を迷うタイプだった。「石橋をたたいて渡ってたら、たたきすぎて壊れていた、と母がよく言ってた」。転機は、姉がプロレスラーになったこと。大学生だった愛野は「私もやりたい」と初めて自分の意志を貫き、同じ道に進むことを決意した。相手の研究はするが、いろいろ考えるばかりでは何も始まらない。自分を信じて本能のままに頂点まで突き進むだけだ。

 なんとしても「アレ」したい。家族の影響で、小さいころから大の阪神ファン。今も時間がある時は球場に足を運んでいるという。

 見に行けない時は映像でしっかりチェック。「最近調子が良くないけど、きっとまた上がってきて勝ってくれる」と信じて応援している。昨年は38年ぶりの日本一に輝いたが、29歳の愛野にとっては初めて。「今年は私が『アレ』をして、秋には阪神の『アレンパ』を見届ける」。トーナメントで優勝し、その後プリプリのベルトを手にすることがあれば「やってみたい」という始球式も実現するかもしれない。【松熊洋介】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「リングにかける」)

 ◆愛野ユキ 1994年(平6)10月25日、岡山県生まれ。16年に練習生として入門。リングアナウンサーを経た後、18年5月にプロレスデビュー。主に姉・天満のどかとのタッグでリング上で躍動、20年11月にプリンセスタッグ王座に輝く。今年1月には水波綾とのタッグでも同王座を戴冠。シングルでは23年7月に辰巳リカの持つインター王者に挑戦も敗退。得意技はUBV、ヴィーナスDDTなど。趣味はアニメ、野球観戦。153センチ、A型。