【F1】レッドブルに新たな包囲網!? 問題のブレーキシステム規則を厳格化 夏休み明けもパッとしないようなら…高まる“犯人”の可能性

AI要約

今季のF1技術規則が改定され、ブレーキシステムに関する禁止事項が追加されたことで、レッドブルチームが疑惑の的となっている。

マックス・フェルスタッペン率いるレッドブルは、シーズン序盤の勢いを失い、新たな規則厳格化によりさらなる苦戦を強いられそうだ。

疑われているのは、ブレーキディスクの変更によるトラブルがある可能性であり、真相は依然として不明のままである。

【F1】レッドブルに新たな包囲網!? 問題のブレーキシステム規則を厳格化 夏休み明けもパッとしないようなら…高まる“犯人”の可能性

 【リスボン=ルイス・バスコンセロス】夏休み明けの第15戦オランダGP(25日決勝)を控えるF1で、先月末に更新された今季の技術規則がさまざまな臆測を呼んでいる。ブレーキに関する禁止事項が追加され、レッドブルの今季型RB20が「グレーゾーンだった」と指摘する関係者も。国際自動車連盟(FIA)は明らかな違反の確証を得られず、禁止事項の追加という措置を取ったという。シーズン序盤の勢いを失いつつある王者チームに、新たな包囲網が敷かれたようだ。

 母国GPを迎えるレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、複雑な思いを抱いているかもしれない。第10戦スペインGPまでに7勝を挙げる快進撃も、第11戦以降は4戦連続で未勝利。一時の圧倒的な優位を失った上に、規則の厳格化でさらなる苦戦を強いられる可能性が浮上したのだ。

 問題はブレーキシステム。F1は円盤状の板をブレーキパッドで挟み込んで減速する。この時、対になっているパッドは同じ力で挟み込まなければならないとされる。それを明示する規則書を、FIAが7月31日付で更新。「意図的および計画的に、挟み込む力を非対称に発生させるシステムまたはメカニズムは禁止されている」との文言を追加し、規則の厳格化を図った。

 先月末の公開時点では、同時に2026年から一新される車両規則が発表されたこともあり、ブレーキに関する追加事項は話題にならなかった。しかし、シーズン途中にわざわざ禁止項目を増やすのは、グレーゾーンのチームの存在を示すものだ。一部の関係者は「FIAは疑惑のブレーキシステムを見つけたが、違反を立証できず規則の厳格化で対処した」という見方で固まっている。

 疑われているのは、シーズン前テストや第3戦オーストラリアGPでブレーキトラブルに見舞われたレッドブルだ。今季からブレーキディスクをイタリアのブレンボ社に変更した影響で、問題が発生したとも考えられる。だが、FIAが調査を進めたとされる期間と、同チームのパフォーマンスが低下した時期が重なり、疑惑が深まっている。

 真相は闇の中だが、レッドブルが夏休み明けもパッとしないようなら“犯人”の可能性はさらに高まる。依然として選手部門の4連覇に突き進むフェルスタッペンの優位は変わらないものの、ランク2位で78ポイント差を追うマクラーレンのランド・ノリスが大どんでん返しを起こすかもしれない。