【ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第9ステージ】アントニー・テュルジスがグラベルステージでチームに7年ぶりツール勝利をもたらす「ツールの伝説になるであろうステージを勝ってしまった!」 総合勢は変動なく第1週を終える

AI要約

ツール2024年大会の第9ステージは199kmのコースに14セクター・32.2kmのグラベル区間が組み込まれ、レースは激しい展開となった。

逃げメンバーによる争いでアントニー・テュルジスが勝利し、自身初のツール優勝となった。

グラベル路の普及が進み、男子ツール・ド・フランスでも採用されるなどロードレース界で注目を集めている。

【ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第9ステージ】アントニー・テュルジスがグラベルステージでチームに7年ぶりツール勝利をもたらす「ツールの伝説になるであろうステージを勝ってしまった!」 総合勢は変動なく第1週を終える

昨年秋にツール2024年大会のコースが発表された際、大きな注目をもって見られたのが第9ステージだった。199kmのコースに、計14セクター・総距離32.2kmのグラベル区間が組み込まれる。セクションごとの距離はまちまちで、アップダウンが激しかったり、鋭角コーナーが含まれていたり。それも、行程の前半から後半までたびたび未舗装の白砂の道を行くという。

発表当時の見立て通り、レースは激しさを極めた。第1週の最終日ということも関係していただろうか。ステージ優勝争いは逃げメンバーによる争いとなって、6人による勝負をアントニー・テュルジス(トタルエネルジー)が制した。156kmを逃げた末に、つかんだ勝利は、自身初、そしてトタルエネルジーとしてはディレクトエネルジー時代の2017年以来となるツールの白星だった。

「これまでいろんなレベルのレースを勝ってきたけど、UCIワールドツアーではなかなか勝てなかったんだ。それが、ツールの伝説になるであろうステージで勝ってしまったよ! チームとしても最高の結果。目標が達成されたよ!」(アントニー・テュルジス)

ロードレースと未舗装路との関係は、この数年で急速に高まっている。3月に開催されるストラーデ・ビアンケがその最たる例だし、シーズン終盤の主要レースであるパリ~トゥールもグラベル区間でいつも展開が変化する。2022年のツール・ド・フランス ファムでも採用された。ついに、男子ツールでもグラベルが組み込まれる。

普段はぶどう畑の作業用として使われている道だという。本来はもっと荒れていて、どこかしこに穴が開き、大きな石が転がっているのだそう。でも、ツールがやってくるからドレスアップ。自転車でも走行ができるよう、大会前に路面を固めている。とはいえ、砂ぼこりが舞い、視界がさえぎられる状況に陥るのは間違いない。前日に降った雨の影響はあるだろうか。ちなみに、例年より雨が多く、ワイン用のぶどうが不作になるかもしれないのだとか。